研究課題/領域番号 |
21300300
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
本田 敏明 茨城大学, 教育学部, 教授 (00127705)
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研究分担者 |
西之園 晴夫 京都教育大学, 教育学部, 名誉教授 (90027673)
小柳 和喜雄 奈良教育大学, 教育学研究科, 教授 (00225591)
鷹岡 亮 山口大学, 教育学部, 准教授 (10293135)
西端 律子 畿央大学, 教育学部, 准教授 (20249816)
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キーワード | e-Learning / ユビキタス知識社会 / e-Pedagogy / ラーニングエコロジー / ヒューマンリソース |
研究概要 |
本研究は、昨今の情報化社会(ユビキタス知識社会)における新しい教育学の体系化の提案を最終目標とし、次の2項目をその研究対象とした。(1)今日および近未来の高度に発展した情報化社会をユビキタス知識社会として意味付け、そこでの新しい学習環境・形態をラーニング・エコロジー(Learning Ecology)として構築していくこと。そのような情報化社会(ユビキタス知識社会)では知識の生産過程が、既に存在する知識の再生産ではなく、さらに自由な学習、協調の学習の過程において常に創造され、相互に交流・発展しあうものとなる。(2)このような過程を前提として、これを実現するための新しい学習形態は、国内外においてintegrated e-Learningとして、Web2.0を基盤にした理論面、技術面での発展が目指されている。本研究ではこれら新しい学習に対応した新しい教育学・教授学(以下、これをe-Pedagogyと称する)の体系化をめざした。 研究期間内の国内外の学会や調査において、ユビキタス情報社会の出現とそのインパクト、とりわけ教育分野への影響については国内外で多くの研究・調査報告がなされてはいるが、しかし、このテーマに関する研究・実践では、一方ではe-Learningに関しては技術的側面に偏る傾向があること、他方ではe-Pedagogyに関しては理念的・抽象的レベルの議論にとどまっているというということが判明した。そこで、これらの状況・動向を踏まえて、本研究では期待される新しい学習社会を、ラーニング・エコロジーの概念から理論的側面と技術的側面を融合させながら研究・実践することによって、新しい教育学を構築する方向で研究を一定程度発展させていくことができた。 具体的には、e-Pedagogy系、Learning Technology系の二つの系から研究組織を構成し、目的達成のための研究を推進した。それぞれの系が実施する国内外の学術調査に基づき、主に次の2点の成果が得られた。 (1)ラーニング・エコロジー概念の体系化、教育的視点から実施した研究実践の評価 (2)次世代型知識の生産・流通・消費循環システムの設計と実践評価。
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