研究概要 |
要素技術1"身振り"計測:下手投げによる投球課題の動作データを収集した. 要素技術2アクチュエータによる"身振り"教示:サーボモータによりトルクを肘関節に直接に加え,屈曲動作を起動させるための予備実験として,サーボモータの電気的・機械的パラメータのキャリブレーションと,"力を感じる閾値","動かされたと感じる閾値"を調査する実験を行った.さらに,マニピュレータの動作方向からの被験者が力を発揮する方向のズレに基づいて"筋肉の疲れ"を推定できることを示した. 応用技術1HMDによる"身振り"教示技術の応用:オンラインで,MVNにより計測した学習者の手先速度がその後のリリースポイントまで保持されたと仮定して投球後のボール軌跡を推定し,推定した軌跡を3次元CGにより学習者にHMD等を介してフィードバック提示する軌跡表示システムを構築した.さらに下手投げによる投球課題に対して,軌跡表示システム,および一般的手法としてゴースト表示,メータ表示,カラー表示を実装し,比較検討した. 応用技術2アクチュエータによる"身振り"教示の応用(線画教示):リニアアクチュエータによる位置制御方式,および3次元力覚提示装置による力制御方式で,指先を誘導して線画を提示する研究を行った.能動/受動モード,運動覚(手先・腕)/指先触覚,受動モードにおける速度/時間知覚等の観点から比較検討した.振動による運筆の教示方式を考案・実装し,ひらがなの書き方を教示できることを示した. 応用技術3視覚による"身振り"教示の応用:転倒防止の観点で松葉杖歩行動作教示をめざし,電気回路を小型化するなど,システムを全体的に改良した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
要素技術1"身振り"計測技術,要素技術2"身振り"教示技術,応用技術1HMDによる"身振り"教示技術,応用技術2アクチュエータによる"身振り"教示の応用,応用技術3視覚による"身振り"教示の応用のそれぞれについて研究を進めた.その成果を5件の国際会議,および1件の査読付論文として発表した.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,視覚による知覚,および運動覚(手先・腕)/指先触覚,受動モードにおける速度/時間知覚等によるハプティックな知覚に関する基礎的な研究を進めると同時に,運動覚・アクチュエータおよびHMDを用いた"身振り"教示,および線画教示など,応用面でも研究を進める.
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