研究課題
本研究は、非同期分散型のeラーニングにおける学習支援担当者(メンタ)の負荷軽減を図り、同時に学習者の自己調整学習を支援するシステムを開発することを目的としている。当該システム開発のためには、1.非同期分散型eラーニングの自己調整方略に基づいた学習者の分類法、2.学習支援の熟達の特徴および熟達メンタのスキル抽出、3.eラーニングプログラム側の自己調整レベルを示すインデックス、4.上記1~3のマッチングを行うアルゴリズムという4分野の研究が必要である。これら各研究分野において平成21年度の成果を踏まえた研究を進めた結果、平成22年度は次のような研究成果を残した。第一の成果として、4因子40項目の非同期型eラーニング自己調整尺度を開発し、複数大学において検証した。本研究結果は、合田ほか(2010)、松田ほか(2010)として学会発表したほか、本報告書執筆時点で論文を投稿中である。第二の成果として、熟達メンタとノービス(新人)メンタのスキル差を分析し、熟達メンタの方略を整理した。第三の成果として、eラーニングプログラムのスケジュールや学習・課題内容からドロップアウト誘発機会(松田・原田2007)の重要性を三段階に整理した。第四の成果として、第一から第三の成果を踏まえて、メンタの活動プランを自動生成するアルゴリズムを開発し、プロトタイプシステムを開発した。本システムおよびその基礎となる3つの分野の成果についても近く論文として投稿する予定である。研究の最終年度である平成23年度には、教育実践の場面において上記システムの評価を行い、メンタ・学習者からのデータに基づいてシステムを改善し、本研究の最終成果を取りまとめていく。
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Learning Forum London 2010-Internet of Subjects Forum e-Portfolio-Key Competencies-Identity
巻: 1 ページ: 166-169
Proceedings of ICERI2010 Conference
巻: 1 ページ: 1960-1967