研究課題/領域番号 |
21300314
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
吉崎 静夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20116130)
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研究分担者 |
赤堀 侃司 白鴎大学, 教育学部, 教授 (80143626)
永野 和男 聖心女子大学, 文学部, 教授 (60107224)
村川 雅弘 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 教授 (50167681)
澤本 和子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50226081)
姫野 完治 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30359559)
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キーワード | 授業 / 教育方法改善 / 初等教育 / 中等教育 / 高等教育 |
研究概要 |
1小学校と中学校の教育方法についての国内調査の主な結果 小学校は文部科学省による「全国学力・学習状況調査」において過去3年間とも全国トップの成績を収めた秋田県、中学校は同調査で常に全国トップレベルの成績を収めた福井県と富山県を調査した。3県に共通していたことは、「学習規律」がしっかり守られていて授業に秩序があること、授業と家庭学習がしっかりと繋がっていること、少人数指導やTTが積極的に取り入れられていて「個に応じた指導」が充実していること、ベテラン教員が多く指導力があること、などである。さらに、各県とも、校内研修会や校外の研究会が充実していて、それらが教員の力量形成に大きな役割を果たしていた。 2小学校と中学校の教育方法についての国外調査の主な結果 小学校は国際学力調査(TIMSS)で世界トップの成績を収めたシンガポール、中学校は同調査で世界のトップ水準にある香港を調査した。シンガポールでは、これまで行われてきた「トラッキング制(能力別学級編成)」から「バンディング制(習熟度別学習)」に移行していた。そして、基礎レベルのクラスでは、苦手な教科の基礎基本を習得させるために、少人数指導できめ細かな対応がなされていた。また、算数の教科書は、どの単元でも文章題が多く扱われていて、算数の問題を日常生活と結びつけることによって、子どもの学習意欲を高めようとする意図がみられた。そして、香港では、現職研修において「ラーニング・スタディ(学習研究)」に力点が置かれていた。そこでは、子どもの理解をどう進めるか、授業の前後で子どもはどのように変化しているか、そのときどのような教育方法が用いられるかに焦点があてられていた。
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