研究課題/領域番号 |
21300316
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
山崎 晶子 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (00325896)
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研究分担者 |
久野 義徳 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10252595)
小林 貴訓 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20466692)
池田 佳子 関西大学, 国際部, 准教授 (90447847)
小野 哲雄 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (40343389)
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キーワード | 社会学 / 相互行為 / 教育工学 / ミュージアム / 鑑賞支援 / ヒューマンインタフェース / エスノメソドロジー / 相互行為分析 |
研究概要 |
本研究は、ミュージアムにおける鑑賞者とガイド、鑑賞者同士の鑑賞の相互行為としてのありかたを社会学的に分析し、その分析結果からロボットなどを用いてミュージアムにおいて適切な鑑賞支援をすることを目的としている。そのために、1)鑑賞者と解説者の相互行為において言語的行為と身体的行為の協調のありかた、2)また日本のみならず、多文化的な状況におけるお互いの協調のありかた、3)そして熟達したガイドの観客への解説の社会学的分析を必要としている。 このような鑑賞の社会学的分析に基づいて、社会学と工学の協調に基づいた適切な鑑賞支援を行っている。本年度は、多文化的状況における鑑賞とその鑑賞支援の分析を行うため、日系アメリカ人や日系カナダ人の解説者が鑑賞者に解説を行う場面を撮影した。 また、鑑賞支援ロボットの開発を引き続き行った。この成果として、採択率の低いACMのHRI2012にfull paperとして採択された。 本研究の意義は、観賞における解説の意味を相互行為において明らかにしたことである。さらに重要なことは、今年度行った、ハワイ、バンクーバーでの、日系人の語りの分析である。日系人に関する優れた研究は沢山あるが、日系人が他者にどのように展示を通じて解説を行い、他者の知識や関心に応じてどのように調整を行うかということには、あまり関心が注がれていなかった。しかし、本研究では関東社会学会の発表においてその一端を明らかにしたことも、今年度の重要な業績の一つである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ミュージアムでの調査とともに、分析を重ねることによって、鑑賞研究も鑑賞支援研究にも成果が現れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は最終年であるため、成果を論文として出版することにつとめる。鑑賞支援研究においても同様である。
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