二枚貝個体群形成機構をモデルとした大規模開発中止後の汽水域生態系の復活過程の検証

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21310021
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境影響評価・環境政策
• 研究機関: 島根大学
• 研究代表者: 山口 啓子 島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (80322220)
• 研究分担者: 浜口 昌巳 独立行政法人水産総合研究センター, 瀬戸内海区水産研究所, 室長 (60371960)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 二枚貝 / 中海 / 本庄 / アサリ / 幼生 / Dual-labeled probe / 遺伝子交流 / 堤防開削

研究概要

中海本庄水域のモデル生物としたアサリの浮遊幼生は風と潮流の影響を受けながら湖内に広く分散し,森山堤防開削後は境水道側から本庄水域内へ幼生が流入していた。本庄水域と中海本湖のアサリ個体群のマイクロサテライト分析により,堤防建設後の遺伝的浮動によって生じた両個体群の遺伝的隔離は,開削後加入したアサリでは速やかに消失し,開削による海水および浮遊幼生の流入により均質化が速やかに進行したことが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] 中海におけるサルボウガイの生残と成長におよぼす低酸素および低塩分の影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二
  • 雑誌名: 水産増殖 巻: 60(印刷中)
• [雑誌論文] 閉鎖性の高い中海で垂下養殖されたサルボウガイの成長と生残 (2011)
  • 著者名/発表者名: 鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二
  • 雑誌名: 水産増殖 巻: 59 ページ: 89-99
• [雑誌論文] 巨大公共事業は海洋生物へどのような影響を与えたのか-実験的検証フィールド:中海本庄工区の過去・現在・未来- (2011)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子
  • 雑誌名: 日本ベントス学会誌 巻: 65 ページ: 101-104
• [雑誌論文] 中海本庄工区のベントス類調査結果の概要 (2011)
  • 著者名/発表者名: 浜口昌巳
  • 雑誌名: 日本ベントス学会誌 巻: 65 ページ: 107-108
• [学会発表] Direct and indirect effects of Asian mussel on Manila clam in estuarine lagoon (2012)
  • 著者名/発表者名: Yasushi MIYAMOTO, Katsumasa YAMADA, Keiko YAMAGUCHI, Masami HAMAGUCHI
  • 学会等名: 日本生態学会第59回大会(ESJ59)・第5回東アジア生態学会連合大会(East Asian Federation of Ecological Societies 5th Meeting)合同大会
  • 発表場所: 龍谷大学(大津市)
  • 年月日: 2012-03-20
• [学会発表] アサリ浮遊幼生の分布・出現時期に影響を与える要因 (2012)
  • 著者名/発表者名: 佐川美緒・藤井千里・袴田一彬・山口啓子・開内洋・佐々木正・浜口昌巳
  • 学会等名: 汽水域研究会2012年大会
  • 発表場所: 松江島根県民会館
  • 年月日: 2012-01-08
• [学会発表] 中海におけるサルボウガイ生息適地判定手法と底質指標値の年変動および季節変化の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山崎立樹・鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二
  • 学会等名: 汽水域研究会2012年大会
  • 発表場所: 松江島根県民会館
  • 年月日: 2012-01-08
• [学会発表] 森山堤防部分開削前後における中海本庄水域の底質の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 秋満睦・入月俊明・山口啓子・倉田健悟・瀬戸浩二
  • 学会等名: 汽水域研究会2012年大会
  • 発表場所: 松江島根県民会館
  • 年月日: 2012-01-08
• [学会発表] 本庄水域の底質環境における森山堤防開削前後の変化と現状 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子
  • 学会等名: 汽水域研究会, 2012年大会汽水域シンポジウム2012「堤防開削事業によって本庄水域はどのように変わったのか?」
  • 発表場所: 松江島根県民会館
  • 年月日: 2012-01-07
• [学会発表] Changes of benthic community caused by anthropogenic changes in the Honjo area of Lake Nakaumi, western Japan (2011)
  • 著者名/発表者名: K. Kurata, K. Yamaguchi, K. Seto and T. Sonoda
  • 学会等名: Open Science Conference(OSC) on "Coastal Systems, Global Change and Sustainability", LOICZ(Land-Ocean Interactions in the Coastal Zone)
  • 発表場所: Yantai, China
  • 年月日: 20110912-15
• [学会発表] 底質を利用した中海におけるサルボウガイの生息適地判定 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子・鈴木秀幸・宮本康・瀬戸浩二
  • 学会等名: 日本陸水学会第76回大会2011松江大会
  • 発表場所: 島根大学
  • 年月日: 2011-09-23
• [学会発表] 中海・本庄水域における二枚貝幼生の時空間分布と水塊構造 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子・今川和也・袴田一彬・佐川美緒・浜口昌巳・開内洋・佐々木正・勢村均
  • 学会等名: 2011年度日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会
  • 発表場所: 高知大学
  • 年月日: 2011-09-17
• [学会発表] 本庄水域におけるサルボウガイ幼生の供給と分布 (2011)
  • 著者名/発表者名: 今川和也・山口啓子・佐々木正・開内洋・勢村均・浜口昌巳
  • 学会等名: 汽水域研究会2011年大会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2011-01-09
• [学会発表] 中海本庄水域におけるアサリ浮遊幼生の動態 (2011)
  • 著者名/発表者名: 袴田一彬・藤井千里・山口啓子・佐々木正・勢村均・浜口昌巳
  • 学会等名: 汽水域研究会2011年大会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2011-01-09
• [学会発表] 中海・本庄水域におけるアサリ個体群動態の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 藤田志織・藤井千里・山口啓子・山田勝雅・宮本康・浜口昌巳
  • 学会等名: 汽水域研究会2011年大会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2011-01-09
• [学会発表] 中海におけるサルボウガイの生息適地選定方法の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二・宮本康
  • 学会等名: 汽水域研究会2011年大会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2011-01-09
• [学会発表] 中海本庄水域における底生生物の変化に対する人為改変の影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 倉田健悟・山口啓子・瀬戸浩二・園田武
  • 学会等名: 汽水域研究会2011年大会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2011-01-08
• [学会発表] 中海の二枚貝と生息環境 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子
  • 学会等名: 地球生物化学研究会島根
  • 発表場所: 島根大学(松江)
  • 年月日: 2010-11-06
• [学会発表] 本庄水域の堤防開削にともなう二枚貝漁業復活の展望と課題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子
  • 学会等名: 熊本大学沿岸域環境科学教育研究センター・島根大学汽水域研究センター合同シンポジウム
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 2010-10-24
• [学会発表] 個体群動態研究における幼生プランクトン研究-技術開発と応用- (2010)
  • 著者名/発表者名: 浜口昌巳・川根昌子・佐々木正・山口啓子
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会公開シンポジウム「プランクトンとして見るベントスの研究」
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-11
• [学会発表] 中海本庄水域における底生生物調査について (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉田健悟・山口啓子・瀬戸浩二・園田武
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-11
• [学会発表] 中海本庄域におけるアサリの時空間・水深間変動パターンの解明 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山田勝雅・藤田志織・宮本康・山口啓子・浜口昌巳
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 中海・本庄水域におけるサルボウガイ幼生の分布 (2010)
  • 著者名/発表者名: 今川和也・山口啓子・佐々木正・開内洋・勢村均・浜口昌巳
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 中海の底質環境指標とサルボウガイとの関係について (2010)
  • 著者名/発表者名: 鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二・宮本康
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 中海本庄水域におけるアサリプランクトン幼生の分布特性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 袴田一彬・藤井千里・山口啓子・佐々木正・勢村均・浜口昌巳
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 中海・本庄水域におけるアサリの個体群動態 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤田志織・山田勝雅・宮本康・山口啓子・浜口昌巳
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-10
• [学会発表] 干拓堤防建設と開放で何が変わるのか?～中海・本庄の事例から～,自由集会「巨大公共事業は海洋生物へどの様な影響を与えたのか-実験的検証フィールド:中海本庄工区の過去・現在・未来-」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-09
• [学会発表] 時計回りに拡大した中海の貧酸素水塊:背景と帰結,自由集会「巨大公共事業は海洋生物へどの様な影響を与えたのか-実験的検証フィールド:中海本庄工区の過去・現在・未来-」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 宮本康・岩永千歳・山田勝雅・山口啓子・浜口昌巳
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス
  • 年月日: 2010-10-09
• [学会発表] 汽水域環境改変観測研究プロジェクトの紹介-中海本庄水域の生態系モニタリング- (2010)
  • 著者名/発表者名: 瀬戸浩二・入月俊明・山口啓子・倉田健悟・高田裕行
  • 学会等名: 公開国際シンポジウム「流域環境を探る～過去から未来へ～」
  • 発表場所: 広島市東区区民文化センター
  • 年月日: 2010-02-20
• [学会発表] 宍道湖におけるヤマトシジミの健康評価手法の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 尾崎志帆・山口啓子・若林英人・山根恭道
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] サルボウガイの野外飼育実験からみた中海・本庄の環境 (2010)
  • 著者名/発表者名: 鈴木秀幸・山口啓子・瀬戸浩二
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 本庄水域における環境とアサリの動態 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤井千里・山口啓子・浜口昌巳・山田雅勝・佐々木正・勢村均
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 中海本庄水域における底生生物調査について(予報) (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉田健悟・山口啓子・瀬戸浩二・園田武
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 北海道東部能取湖における湖口開削後のマクロベントス群集構造の変遷過程 (2010)
  • 著者名/発表者名: 園田武・時枝悟志・瀬戸浩二・倉田健悟・山口啓子・香月興太・川尻敏文
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 人為的に改変された中海本庄水域における環境変遷と今後の課題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 瀬戸浩二・入月俊明・山口啓子・倉田健悟・高田裕行
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 中海本庄水域における森山堤部分開削後の水質環境の変化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 武石祐一郎・瀬戸浩二・山口啓子・倉田健悟
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 中海本庄水域における森山堤部分開削前後の水質・底質環境の変化 (2010)
  • 著者名/発表者名: 竹内一馬・瀬戸浩二・山口啓子・倉田健悟・高田裕行
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-11
• [学会発表] 本庄水域の湖底凹凸地形と開削の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子・鈴木秀幸・山田瑞希・重康智洋・瀬戸浩二
  • 学会等名: 汽水域研究会
  • 発表場所: 松江テルサ
  • 年月日: 2010-01-10
• [学会発表] Anthropogenic changes due to partial dike removal in the Honjo Area of Nakaumi Lagoon (2009)
  • 著者名/発表者名: Seto K., Dettman D. L., Kurata K., Yamaguchi K., Irizuki T. and Takata H.
  • 学会等名: Southwest Japan. the AGU Fall Meeting
  • 発表場所: San Francisco, USA
  • 年月日: 2009-12-18
• [学会発表] 環境モニタリングツールとしてのヤマトシジミ殻体と成長線 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子・野原香織・瀬戸浩二・園田武
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 北海道大学(函館)
  • 年月日: 2009-10-18
• [学会発表] 宍道湖の軟体動物の分布状況について (2009)
  • 著者名/発表者名: 倉田健悟・山口啓子・瀬戸浩二・園田武
  • 学会等名: 日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会(函館)
  • 発表場所: 北海道大学(函館)
  • 年月日: 2009-10-17
• [学会発表] 干拓事業により改変された中海本庄水域の環境特性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山口啓子・重康智洋・山田瑞希・瀬戸浩二・倉田健悟
  • 学会等名: 日本陸水学会第74回大会
  • 発表場所: 大分大学
  • 年月日: 2009-09-15
• [学会発表] 中海本庄水域における堤防開削による水質環境の変化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 瀬戸浩二・武石祐一郎・山口啓子・倉田健悟
  • 学会等名: 日本陸水学会第74回大会
  • 発表場所: 大分大学
  • 年月日: 2009-09-15