• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

オゾンとCO_2が日本の主要樹木のテルペン類放出に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 21310026
研究機関静岡県立大学

研究代表者

谷 晃  静岡県立大学, 環境科学研究所, 准教授 (50240958)

研究分担者 東野 達  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135607)
酒井 担  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (10092214)
伊藤 創平  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (70372836)
キーワードオゾン / イソプレン / モノテルペン / 曝露 / CO2 / ミズナラ / ブナ
研究概要

本研究の目的は,CO_2とオゾンが植物のテルペン類放出におよぼす長期影響を明らかにし,気候変動にともなう植物からのテルペン類放出量の推定モデルの構築に必要なデータを取得することである.本年度はオープントップチェンバーを用いたオゾンとCO2の複合暴露実験を実施した.
実験には,イソプレン放出種のコナラ属樹木2種類を用いた.イソプレンを日中常に放出するコナラとミズナラの3年生の実生を用いた.各処理区で各植物種計5個体を栽培した.暴露実験は,早春の萌芽前から落葉後の冬季まで実施し,ストレスに敏感な萌芽期,展葉期の影響を捉えるよう留意した.植物からのテルペン類の測定は2カ月ごとに実施し,オゾンと高濃度CO_2の影響を調べた.
長期の高濃度オゾンと二酸化炭素の複合曝露は、コナラとミズナラのイソプレン放出に影響を及ぼした。オゾン単独曝露において、イソプレン放出速度は低下した。しかし、葉内のイソプレンの前駆物質であるジメチルアリルニリン酸含有量は低下しなかったことから、放出速度の低下はイソプレン合成酵素活性の低下によるものかもしれない。高濃度二酸化炭素単独曝露においても、イソプレン放出速度は低下した。これは、他の植物を用いた先行研究と同様の結果であり、光合成によって固定された炭素がイソプレン生成に使われず、成長に使われた結果であると考えられる。複合曝露でも、イソプレン放出速度は低下した。しかし、オゾンあるいは二酸化炭素の単独曝露に比べて,複合曝露による相加効果、相乗効果によるさらなる低下は見られなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高濃度オゾンと二酸化炭素の長期暴露がミズナラのイソプレン放出におよぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      谷晃, 齋藤亮, 伊藤創平, 酒井坦
    • 学会等名
      日本農業気象学会2010年度全国大会
    • 発表場所
      鹿児島大学農学部
    • 年月日
      2011-03-18
  • [学会発表] イソプレンを放出するミズナラとコナラへのオゾン・二酸化炭素複合曝露実験2010

    • 著者名/発表者名
      齋藤亮, 伊藤創平, 酒井坦, 谷晃
    • 学会等名
      大気環境学会2010年度年会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2010-09-08

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi