ヒト培養正常型p53細胞をあらかじめの低線量放射線後に、高線量で照射した場合、明らかに放射線抵抗性と放射線誘導染色体異常出現頻度抑制に関する放射線適応応答を示した。あらかじめのNOラジカル発生剤を低濃度で処理することでもこの現象が観察された。また、ある特定の細胞周期の間に起こることを明らかにすることができた。一方、変異型p53細胞ではいずれの条件でも認められなかった。ネズミ個体をあらかじめ低線量放射線照射すると、後の水浸拘束ストレス誘発胃粘膜障害およびアポトーシスを軽減することを発見した。実際、そのとき、胃にHsp70の誘導が観察された。また、ヒト培養正常型p53細胞に宇宙放射線に対しても放射線適応応答があることがわかった。
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