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2009 年度 実績報告書

超臨界アルコールと有機触媒を用いたプラスチックおよびセルロースの高効率再資源化

研究課題

研究課題/領域番号 21310052
研究機関山口大学

研究代表者

上村 明男  山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30194971)

研究分担者 堤 宏守  山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90211383)
岡本 浩明  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10274185)
キーワードセルロース / 解重合反応 / 超臨界流体 / 酢酸塩 / メタノール
研究概要

セルロースの解重合を期待して、これまでナイロンやFRPの重合に効な反応メディアである超臨界メタノール中での反応を検討した。解重合の試料として試薬グレードのセルロースの解重合反応を検討した。超臨界メタノールのみで275℃で6時間加熱しただけではセルロースの解重合はほとんど起こらず、不溶性のセルロースと思われる残渣が残った。しかし、この系に酢酸ナトリウムを添加すると、同様の条件で反応後、不溶性の残渣はほとんど残らず、セルロースはほとんどメタノールに可溶となった。たとえばセルロース約1gを酢酸ナトリウム0.508gを加えて超臨界メタノール275℃で6時間加熱したところ、ほとんどが溶解した。微量に残った不要成分をろ過にて除去し、メタノールを減圧留去すると、液体成分が0.797g得られた。ここにクロロホルムを加えたところ、可溶成分(0.164g)と不溶成分(0.612g)に分かれたので、これを分離し、それぞれのNMRをとって生成物の同定を試みた。クロロホルムに可溶な成分は、複雑な信号を与え、明らかに混合物であることがわかったが、メタノール可溶の成分(この解重合反応で最も量の多い成分)は酢酸ナトリウムとおおむね2つの成分からなっていることがわかった。NMRの解析の結果から、まだ化合物の同定には至っていないものの、単純に解重合したグルコースでも、それが転位した後に脱水したフルフラールでもないことがわかった。従って、ここで見いだした解重合反応はセルロースの新しいタイプの解重合反応であることがわかった。この反応は酢酸のアルカリ金属塩の添加が有効であり、酢酸では全く進行しないこともわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Supercritical Lower Alcohols as a Useful Media for Depolymerization of Plastics2009

    • 著者名/発表者名
      Kamimura A.
    • 学会等名
      9th International Symposium on Supercritical Fluids (ISSF2009)
    • 発表場所
      Arcachon, France
    • 年月日
      2009-05-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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