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2011 年度 実績報告書

超臨界アルコールと有機触媒を用いたプラスチックおよびセルロースの高効率再資源化

研究課題

研究課題/領域番号 21310052
研究機関山口大学

研究代表者

上村 明男  山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30194971)

キーワードセルロース / 超臨界流体 / 解重合反応
研究概要

前年度の成果を受けて本年度は、1)セルロースの分解生成物の化学修飾とそれによる分離精製の試み、2).酸処理による酢酸塩の除去による分解物の単離生成の試み、を行った。化学修飾法として酢酸エステルへの変換法を検討した。セルロースを酢酸ナトリウム存在下で可溶化した成分を単離し、そのままピリジン中無水酢酸を加えて残存水酸基のアセチルかを試みた。しかし反応の粗生成物のNMRをとったところ、アセチル化はほとんど進行していないであろうことが示唆された。無水酢酸の量と反応温度、それにアセチル化反応の触媒の検討が必要であることがわかった。次に酸処理による酢酸ナトリウムの除去を検討した。セルロースを通常の処理(セルロース1gにたいし酢酸ナトリウムを0,5gを加え超臨界メタノール270℃で6時間処理)したもののメタノール可溶成分(約0.9g程度)を加えた酢酸ナトリウムに対して2当量の1M塩酸を加え、攪拌後、減圧下蒸発乾固した。この処理により酢酸ナトリウムは酢酸と塩化ナトリウムに変換され、酢酸は減圧除去できる。残渣にクロロホルムを加えて、可溶成分をろ過した。ろ過された固体成分は白色と褐色成分があり、そのうち白色成分をEDXで分析すると予想通り塩化ナトリウムであることがわかった。ろ液を濃縮したところ、これはクロロホルムに溶解した。塩酸処理前の分解生成物がメタノールにしか溶解しなかったことと対照的である。NMRを測定すると酢酸由来のピークが完全に消失し、酢酸ナトリウムが効果的に除去できていることがわかった。NMRスペクトルは測定の溶媒がかわったために、確定的なことは言いづらいが、13CNMRの結果から、脂肪族領域に3本のピークが現れ、グルコースではなく、炭素数が短くなっているか、対称性の高い生成物ができていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 超臨界アルコールを用いたセルロースの新しい解重合2011

    • 著者名/発表者名
      上村明男
    • 学会等名
      日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      徳島大学(徳島)
    • 年月日
      2011-11-12

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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