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2010 年度 実績報告書

熱水反応に基づく燃料電池用フッ素ポリマー膜材料の非焼却分解システム

研究課題

研究課題/領域番号 21310059
研究機関神奈川大学

研究代表者

堀 久男  神奈川大学, 理学部, 教授 (50357951)

キーワード燃料電池 / ペルフルオロスルホン酸膜 / 熱水 / フッ素 / 分解 / 亜臨界
研究概要

近年、燃料電池等に使われるフッ素ポリマー膜(電解質膜)の需要が増えている。その一方でこれらの原料である天然資源(蛍石、フッ化カルシウムの鉱物)は特定国に偏在し、世界的な需要の増大と産出国の貿易統制により入手が困難な状況となっている。このため廃棄物からフッ素成分を回収し、循環利用することが望まれている。
これらの材料の廃棄物をフッ化物イオンまで分解できれば、既存の処理技術によりフッ化カルシウムに変換できる。フッ化カルシウムは酸処理によりフッ化水素酸となり、これは全てのフッ素材料の原料である。従ってフッ素資源を循環利用するためには、廃棄物をフッ化物イオンまで分解する効果的なプロセスを作ることが重要である。しかしながらこれらは強固な炭素・フッ素結合から成り立っているため分解は容易でない。高温での焼却は可能であるが、原子レベルまで分解させるためには相当の高温を必要とするだけでなく、生成するフッ化水素ガスが焼却炉材(耐火煉瓦)を激しく損傷するという問題がある。そこで本研究は燃料電池用フッ素ポリマー膜を焼却によらずに低エネルギーコストでフッ化物イオンまで完全に分解できる反応技術を世界に先駆けて開発することを目的としている。
22年度は21年度に発見した燃料電池用ペルフルオロスルホン酸膜の鉄粉で駆動する効果的な還元分解・無機化反応について、その機構を解明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Efficient mineralization of hydroperfluorocarboxylic acids with persulfate in hot water2010

    • 著者名/発表者名
      H. Hori, K. Ishida, N. Inoue, K. Koike, S. Kutsuna
    • 雑誌名

      Catalysis Today

      巻: 151 ページ: 131-136

    • 査読あり
  • [学会発表] 亜臨界水と鉄粉を用いたフッ素系イオン交換膜の高効率分解・無機化2011

    • 著者名/発表者名
      堀久男
    • 学会等名
      日本化学会第91春季年会
    • 発表場所
      横浜(震災のため書面開催扱い)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] 環境残留性有機フッ素化合物およびフッ素ポリマーの高効率分解・再資源化反応の開発2010

    • 著者名/発表者名
      堀久男
    • 学会等名
      第59回高分子討論会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-09-16

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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