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2011 年度 実績報告書

1?10nm空間分解能を有する磁化変調自励共振型磁気力顕微鏡とナノスピン構造観察

研究課題

研究課題/領域番号 21310069
研究機関秋田大学

研究代表者

石尾 俊二  秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 教授 (90134006)

キーワード磁気力顕微鏡 / 磁区構造 / ナノドット / FePt / 微細加工
研究概要

本年度は(1)円錐探針を用いた高分解能MFM探針の開発、(2)直径10~100nmのドットアレイの作製、(3)ドットアレイの微細磁区構造観察と磁化反転過程に関する研究を実施した。結果は以下の通りである。
(1)円錐探針を用いた高分解能MFM探針の開発
高感度・高分解能を得るために、高飽和磁化と膜平滑性の2点に着目し、FeCoBを磁性層材料として選択し探針作製を行った。磁性層厚さ30nmで最も高い分解能が得られ、1500kfci(ビット長:17nm)の記録パターンが観察できた。高分解能探針として実用性が高い。
(2)直径10~100nmの強磁性ドットアレイの作製
超高記録密度媒体として期待されるL1_0FePtについて、酸化物添加/急速加熱法で膜作製を行い、次いで電子ビームリソグラフィとイオンミリングによってパターン化した。その結果、ドット直径が15nm、ドット密度が0.83T dot/in^2に達するドットアレイを作製できた。保磁力は2~3Tで、反転磁場分布は双峰性であった。双峰性の原因は、ドット中にL1_0規則化と[001]配向に優れたドット群が40%、非[001]配向ドット及び双晶ドットが60%の割合で形成されていることである。FePt系超高密度記録媒体の製造の問題点が明らかになった。
高飽和磁化FeCoドットはコア材料、記録媒体の裏打ち層等に用いられる。電子ビームリソグラフィ/リフトオフによって厚さ10~100nm、形状が100x200nm~3μmx6μmの矩形のドットアレイを作製した。
(3)直径10~100nmのドットアレイの微細磁区構造と磁化反転過程の解明
FePt、FeCoドットアレイについて磁気力顕微鏡、X線MCD並びに極カー効果磁区観察装置を用いて磁区観察を行い磁化反転過程を調べた。FePtドットの磁化反転は、先ず体積1~2x10^<-19>m^3の活性化体積が反転し、次いでドット全体の一斉反転であると結論した。FeCoドットの磁区構造は、3μmx6μmの試料ではダブルクロスタイ構造であるが、サイズの低下とともにシングルクロスタイ構造、ランダウ構造と変化し、100nmx200nm以下では単磁区構造となることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 微細加工/RTAプロセスによる高保磁力L10-FePtナノドットアレイの作製2012

    • 著者名/発表者名
      高橋信吾, 近藤祐治, 小林真奈, 長谷川崇, 山根治起, 有明順, 石尾俊二
    • 学会等名
      日本金属学会2012年春期講演(第150回)大会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2012-03-30
  • [学会発表] 微細加工/熱処理プロセスによるL10-FePtドットアレイ形成と磁気特性2011

    • 著者名/発表者名
      高橋信吾, 近藤祐治, 長谷川崇, 山根治起, 鈴木基寛, 河村直己, 水牧仁一郎, 有明順, 石尾俊二
    • 学会等名
      第35回日本磁気学会学術講演会
    • 発表場所
      新潟市朱鷺メッセ
    • 年月日
      2011-09-30
  • [学会発表] 垂直磁気異方性を有するFePt微小ドット配列のマイクロマグネティック解析2011

    • 著者名/発表者名
      Z.Yan, 高橋信吾, 近藤祐治, 有明順, 石尾俊二
    • 学会等名
      第35回日本磁気学会学術講演会
    • 発表場所
      新潟市朱鷺メッセ
    • 年月日
      2011-09-28

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公開日: 2013-06-26  

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