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2009 年度 実績報告書

新たに発見した微小点収束画像処理原理に基づく電子線トモグラフィ再構成法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21310075
研究機関工学院大学

研究代表者

馬場 則男  工学院大学, 情報学部, 教授 (80164896)

キーワード電子線CT / 画像復元 / 逆問題 / ナノ材料 / ナノバイオ
研究概要

本手法は、CTにおける断層像の濃度密度分布を、充分な数の微小点(2値のドット)の集合で近似する方法で、従来の逆投影に代わって、個々の点の移動と再配置によって投影データを満たす微小点密度分布を再構成する。(ここで、投影方向の点の積算分布を投影強度分布に置き換える。)研究の結果、個々の点の移動と再配置に関する最適なアルゴリズムが求められた。その概要は次のようである。(1)個々の点を独立に扱い、与えられた投影データに対して、個々の点全てに関して、断層面内で投影データと合致させるために移動させる優先度の順位付けをする。(2)その順位に基づいて、最も投影データとの不一致が解消する位置に点を移動する。このアルゴリズムに加えて、課題の試料傾斜角度制限による"情報欠落"を解消するための拘束条件を見付け出し、それを踏まえた点移動のアルゴリズムも考案した。それは、2値の構造物(組成が1種類の試料に該当)において述べると、周囲に隣接する点どうしの分布に関する密度を求め、それに対する閾値を設定し、閾値以下の場合にはその閾値以上の位置に移動させるアルゴリズムである。なお、このアルゴリズムは組成数が多い一般試料の断層像を演算することにも拡張できること発見した。
以上のアルゴリズムをモデルシミュレーションと連携研究者が実験したナノ複合材料の微粒子試料に応用したところ、予備的結果ながら、見事に課題の情報欠落が解消し、基本アルゴリズムが完成した。また、約5分の1に投影像枚数を減らしても概ね情報欠落は見られず、電子線損傷の解消に繋がる結果が得られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] A novel method of reconstructing a tomogram by convergence of an innumerable dots map without the "Missing-Wedge" effect2009

    • 著者名/発表者名
      N.Baba, E.Katayama
    • 学会等名
      FEMMS2009(Frontiers of Electron Microscopy in Materials Science)
    • 発表場所
      HUIS TEN BOSCH, Nagasaki
    • 年月日
      2009-10-02
  • [学会発表] 電子線トモグラフィーにおける3次元再構成法の現状2009

    • 著者名/発表者名
      馬場則男
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会・第158回秋季講演大会シンポジウム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-09-16
  • [学会発表] 収束性を高めた微小点密度分布再構成法2009

    • 著者名/発表者名
      馬場則男, 片山栄作
    • 学会等名
      第65回日本顕微鏡学会学術講演会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2009-05-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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