研究課題/領域番号 |
21310077
|
研究機関 | 山口東京理科大学 |
研究代表者 |
戸嶋 直樹 山口東京理科大学, 工学部, 教授 (50011010)
|
研究分担者 |
北條 信 山口東京理科大学, 工学部, 教授 (50229150)
阿武 宏明 山口東京理科大学, 工学部, 准教授 (60279106)
|
研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 熱電変換 / ハイブリッド / ナノ粒子 / 導電性高分子 / ポリアニリン / PEDOT / 含窒素芳香族系ポリマー / 熱伝導度 |
研究概要 |
本研究はナノテクノロジーを活用することでナノ粒子と有機導電性高分子のハイブリッド化を行い、これにより有機熱電変換材料の熱電変換性能の向上をはかり、環境に優しい熱電変換材料を創製することを目的とする。研究は以下の項目を分担協力して実施した。 1.ナノ粒子の合成:昨年度までの研究で金ナノ粒子が安定で、導電性高分子に添加することにより熱電変換性能の向上をはかれることが分ったので、本年度は有機導電性高分子に分散させることのできる種々の大きさの異なった金ナノ粒子の合成を試み、平均粒径が3~15 nmの異なる平均数量の金ナノ粒子の合成に成功した。 2.導電性高分子の合成:市販のPEDOT-PSSで作ったフィルムの製膜法を検討し、熱電特性を向上させる製膜法を開発した。具体的には極性有機溶媒を用いて、PEDOT-PSSフィルムの電導率を向上させることに成功した。またCrispinらの方法を応用して熱電性能の向上に成功した。さらに、n型の導電性高分子として期待される含窒素芳香族系高分子を、クロスカップリング法を用いて立体選択的に合成することに世界で初めて成功した。 3.ハイブリッド化材料の調製と熱電特性評価:金ナノ粒子とPEDOT-PSSとのハイブリッドフィルムで熱電特性の向上を認め、粒径が小さいほどゼーベック係数が増大することを世界で初めて発見した。これは金ナノ粒子が正孔のクエンチャ―として働くためと考える。n型の有機熱電材料は殆どない。我々はn型の高分子錯体をナノ粒子化することに成功し、高分子とハイブリッド化することにより、性能は低くまだ強度も弱いが、世界で初めてn型の熱電変換フィルムを作製することに成功した。これらの材料は共に低い熱伝導率という熱電変換に有利な有機高分子の特長を保持している。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|