研究課題
金属として銀を用いた導波路幅150nm程度の,V溝型およびトレンチ型,溝型のチャネル型プラズモン導波構に関して,1)Q値が高く作製しやすい微小共振器の作製,2)干渉計や方向性結合器の試作と特性評価,3)電気光学効果等を用いた変調器の試作と特性評価,4)プラズモンと通常の空間伝搬光の高効率光結合法の提案に取り組んだ.1)に関しては,あらかじめ基板を加工して原型となる構造を作製し,その後表面に金属膜を作製して可能な限り金属膜の加工を行わない作製手法とすることで,共振器の高いQおよび導波路の低損失が再現性良く実現できることが明らかになった.2)に関して,試作と光学計測を行った結果,要求される制度に対して作製手法の最適化が不十分であったため,シミュレーションにより期待される水準の性能は得られなかったが,プラズモン導波路による干渉計や方向性結合器の動作の確認ができた.3)に関して,スラブ型プラズモンチャネル導波路についても電気光学効果を用いた変調器を作製し,その変調動作を検証した.その後,V溝型,トレンチ型,溝型のチャネル型プラズモン導波路と電気光学効果を用いた変調器の試作を試みたが,十分な精度での構造作製ができず変調動作の確認ができず,精度良い作製手法に改善の余地があることが示された.4)に関して,導波路端に45度傾斜をもつポートを作製することにより,簡便に伝搬光とプラズモンを変換する結合器とできることを確認した.シミュレーションと実験結果の比較により,空間伝搬光を集光した場合の励起効率は概算で5%程度以下と効率が低い一方で,プラズモンを空間に放射する場合は40%以上の効率があると見積もられた.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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