研究課題/領域番号 |
21310108
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻 正二 山口大学, 人文学部, 教授 (10123936)
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研究分担者 |
中村 彰治 山口大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80112051)
原田 規章 山口大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70116747)
坪郷 英彦 山口大学, 人文学部, 教授 (70207439)
松野 浩嗣 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10181744)
石田 成則 山口大学, 経済学部, 教授 (50232301)
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キーワード | 時間意識 / 生命的時間 / 社会的時間 / 健康 / スピード |
研究概要 |
本研究は、急激に進む社会の変化(社会的時間の加速化現象)のなかで生命的時間がミスマッチに陥っている状況を分析し、その対応法を探ることを目指している、初年度である21年度は、基礎資料を収集し、調査に必要な資料収集を行い、「社会的時間と人間的時間のズレ」の分析に必要な枠組を議論して、時間意識に関する調査票を作成し、調査を実施することを目指した。作成した調査項目の主な項目は、時間速度感覚、メディアや情報環境、生活環境の変化、労働環境の変化、現在のストレスや健康状態などである。 調査は、調査地を大阪市、岡山市、山口市、宮崎市で、それぞれ都心部と郊外の地域に住んでいる25歳~35歳の年代と40歳以降の世代を対象に実施した。調査法は、郵送法を採用した。有効回収率は、青年層調査で17.7%(送付総数1600人中284人の回収)、中高年層調査で47.6%(送付総数2400人中1142人の回収)であった。回収率が低いと予想された青年層(25歳~35歳)に関しては、ネット利用会員を標本にネット高利用の青年と携帯ゲーム高利用の青年を調査した(計600人)。この郵送法の調査とネット利用会員の調査とも専門の調査会社に委託した。 本研究は、学際的な共同研究であり、調査研究と分析の経験者(辻、石田、高野、高橋、鍋山)の5人が調査研究を担当した。残りの研究者は本研究課題を個々テーマに沿って研究した。もちろん、研究成果については時間学研究所の主催の「時間学セミナー」や「イブニングセミナー」などにおいて研究発表を行い、個人的な研究交流によって、この研究テーマの深化に努めた。中村の研究では、ラットを離乳後に単独飼育すると成熟後にうつ様症状を示すことが見出され、ラットがうつ病モデルとして研究できる可能性があるという知見を得ている。
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