研究分担者 |
松本 淳 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (80165894)
森 修一 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, チームリーダー (00344309)
勝俣 昌己 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 技術研究副主幹 (50359147)
荻野 慎也 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 主任研究員 (80324937)
横井 覚 東京大学, 大気海洋研究所, 特任助教 (40431902)
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研究概要 |
インドシナ半島内陸まで侵入した台風0714(LEKIMA)を対象として,ラオスDMH Vientianeレーダー観測データを用いた解析を行い,台風内部構造や降水パターンの変化に関して検討を行った。また,同事例に関してラオス,ベトナム,およびタイのレーダーを含めた広域レーダー画像を作成し,地上および衛星観測データを用いた校正および検証行なった。また、高解像度数値実験を行い、6km格子モデルを使うと解析された中心位置軌跡に沿った台風移動の再現を行うことができた。 10月にインドシナ半島に上陸した台風のうち,長寿命台風(上陸後も72時間以上持続,1979-2007年で5事例)と短寿命台風(48時間以内に衰退,10事例)について上陸直前の環境場や上陸後の降水分布を比較した。短寿命台風に比べ,長寿命台風では半島上にモンスーントラフや下層の高湿度場といった降水に好都合な環境場が形成されており,実際に長寿命台風の通過に伴い内陸部でも降水が観測されていた。すなわち,長寿命台風では潜熱加熱により台風の強度が維持された可能性が示唆される。さらに、中部ベトナムにおける降水及び豪雨の発生に関する季節変化と長期変化を解析するとともに、それらの変化に対する台風による影響について検討した。
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