研究課題
本研究では、優れた抗菌薬の創出を目指して、細菌細胞壁合成の分子機構解明を目指している。細胞壁生合成は多段階の酵素反応から成るので、投与化合物の抗菌効果を詳細に解析するには、これら反応群を部分に分けて解析することが有効である。私達は、すでに後半部分(UDP-MurNAc-ppからペプチドグリカンまで)を切り出して試験管内アッセイ系を構築し、新規性の高い解析結果を得た。しかし、解析の精度を高め、各酵素反応の定量的解析に深化させるには、酵素の個別精製が欠かせない。そこで、細胞壁生合成の最終段階を司るトランスグリコシラーゼに着目して、その基質となるLipid Iおよび、Lipid IIの合成を目指した。まず、バンコマイシン耐性菌のLipid I合成について検討した。ポリプレニル鎖、糖鎖、ペプチドの各サブユニットに分けて合成を完了した。
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