研究課題/領域番号 |
21310163
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
土屋 由香 愛媛大学, 法文学部, 教授 (90263631)
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研究分担者 |
中村 秀之 立教大学, 現代心理学部, 教授 (00299025)
原田 健一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70449255)
吉見 俊哉 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40201040)
谷川 建司 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10361289)
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キーワード | 冷戦 / メディア / 日本占領 / ラジオ / ドキュメンタリー映画 / 文化外交 / 文化冷戦 / アメリカ合衆国 |
研究概要 |
3年計画の初年度であるH21年度は、まず5月に早稲田大学にて第1回の打合せ会議を開催し、今後の研究計画を話し合った。ラジオと映像という2種類のメディアについて、「時間軸」(冷戦の推移)、「空間軸」(国内外におけるローカル性とグローバル性)、「テーマ軸」(冷戦のツールとして用いられた産業、スポーツ、住空間など)の3つの軸を立てて各自の研究を共同研究全体の中に位置づけ、3年目に共著書の出版を目指すことが合意された。 6月~9月にかけては、国内外の文書館に出かけて史料調査を行うなど、各自の分担研究を進めた。例えば代表者の土屋および分担者の谷川、協力者の身崎・山内・小林は、米国立公文書館で8月~9月にかけてそれぞれ資料調査を実施した。また原田は新潟大学所蔵のVOAテープのデジタル化を進めた。9月に東京大学にて、各自の調査成果の報告会を開催した。土屋は米国立公文書館のUSIS映画スクリプトの所蔵状況、中でも「企業調達映画」と呼ばれるジャンルについて報告した。この報告会ではまた、12月に新潟大学と共同で開催するシンポジウムの打合せも行われた。12月、新潟県生涯学習センターにてシンポジウムを共同開催し、CIE映画上映関係者への公開インタビューやパネル・ディスカッションを行うとともに、県立図書館所蔵のCIE映画関係史料の調査も行った。2010年2月には、本年度最後の科研研究会を早稲田大学で開催した。トルコ共和国ビルケント大学から講師を迎えてトルコにおける文化冷戦について報告を受けるとともに、次年度へ向けての打合せを行った。 全体として、初年度としては概ね満足な成果が得られたと考える。また本年度は、2010年11月に米国テキサス州サンアントニオで開催される米国アメリカ学会(American Studies Association)でのセッションを申請し、既にアクセプトされている。これにより次年度、科研研究の海外発信を行う準備が整った。
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