研究課題/領域番号 |
21310164
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研究機関 | 尚美学園大学 |
研究代表者 |
鐸木 昌之 尚美学園大学, 総合政策学部, 教授 (60236007)
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研究分担者 |
後藤 富士男 京都産業大学, 経済学部, 教授 (10225659)
平岩 俊司 関西学院大学, 国際学部, 教授 (10248792)
礒崎 敦仁 慶應義塾大学, 法学部, 専任講師 (40453534)
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キーワード | 北朝鮮 / 政治体制 / 経済体制 |
研究概要 |
最終年度にあたる平成23年度も研究代表者・研究分担者・研究協力者による研究会を開催し、個別研究の進捗状況を報告しあうとともに共同研究として整合性を保つよう努めた。 本プロジェクトが当初課題として掲げたもののうち、新資料の活用及び先行研究の再整理を継続すべく、各国への調査出張を行った。韓国においては各種資料の所在を調査し、韓国在住の北朝鮮研究者等より意見聴取を行ったほか、中国やカナダ等、北朝鮮と国交を有する第三国においては、北朝鮮研究の動向を把握するとともに、北朝鮮側研究者等との意見交換も行った。北朝鮮研究では最高指導者の主張、政策を精緻に分析することが重要になるが、基礎資料である『金正日選集』が改訂される等、近年同国の出版事情に大きな変化が見られ、検証材料が増えた。その他の新たな北朝鮮資料の入手にも成功し、従来資料との整合性検証作業を進めた。さらに、データベース構築の可能性についての模索も継続した。韓国における進捗度を調査したほか、北朝鮮公式メディアの『労働新聞』や「朝鮮中央通信」が新たにホームページを立ち上げたことから、それらを活用したデータベース化を試験的に進めることを検討した。また、北朝鮮政治・経済体制論研究に有益と考えられる脱北者の選定を行い、引き続き基礎的な意見聴取を行った。 これらの作業により、文献資料、各種証言の双方の効用と限界について考察を進めた。 研究成果は、個別論文として公刊したほか、日本における北朝鮮研究の現状と課題について韓国で口頭報告を行うこともできた。
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