研究課題
まず月例研究会を開催し、このプロジェクトのテーマについて十分に議論する機会を設けた。また招聘講師によるセミナーも開催した。まず、世界の幹細胞研究について詳しいDouglas Sipp氏から"Gender & Ethics in Stem Cell Research and Application"の発表を聴いて活発な議論を行なった。つぎに、インドの生殖医療や再生医療領域の急速な進展が医療技術とジェンダーの研究領域に多くの問題をもたらしているという認識から、インド系オランダ人でインドで調査をしているJyotsuna Agnihotri Gupta氏から"Outsourcing fertility in a globalized world : Egg donors, surrogates and the fertility market"の発表および仙波由加里氏から国際的な代理出産の状況を報告を受けて、長時間にわたって白熱した議論を行なった。調査の進捗状況は、「胎児への視線」については、柘植が過去に実施した妊娠を経験した日本の女性への調査結果をまとめて、日本語と英語での成果としてまとめた。「卵子への視線」については、柘植と洪が共同で韓国におけるファン・ウソック事件の際の卵子提供について共同で調べた結果を英語論文にして投稿中である。このテーマに沿って国際学会での発表も準備中である。とくに、各国の対応(規制)と人々の意識や家族観、生命観(宗教)、女性の身体へのまなざし、女性の意思決定要因について、ローカルな論理とグローバルな論理に焦点をあて、多様性と共通性を検討している。「遺伝子への視線」については、遺伝子が父子のつながりを表すものとして受け入れられ、その意識が強まっていると思われる社会で、遺伝子検査がいかに用いられているかを、親子鑑定、不妊治療の精子提供によって生まれた子どもと父親との関係などの事例を調べても検討した。
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