研究課題/領域番号 |
21320016
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 岩弓 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50154521)
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研究分担者 |
森 謙二 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90113282)
槇村 久子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (30259551)
谷川 章雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40163620)
村上 興匡 大正大学, 文学部, 准教授 (40292742)
山田 慎也 国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 准教授 (90311133)
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キーワード | 墓 / 死生観 / 墓地 / 仙台市 |
研究概要 |
当初計画では、平成21年の秋に実施予定であった、仙台市内の公営墓地の墓石悉皆調査であったが、その夏にイギリスのダーラム大学で開催されたDDD9 (Death, Dying and Disposal)において、Kellaher, L.の墓石調査の方法に触れ、この報告が本研究の根幹に関わる方法上の新知見を含んでいたことから、秋以降はKellaherの著作を取り寄せて精査し、その有効性を学んだ。墓石調査に関しては約7ヶ月遅れの平成22年度の7月末に実施し、最終的には予定を8ヶ月延長することで墓石悉皆調査を完了した。 この調査においては、現在宮城県仙台市が経営母体となっている三ヶ所の市営墓地にある全ての墓石約2万5千基に関するさまざまな情報(形態・色・書かれた文字内容など)を逐一カードにとることで行った。その際には代表者が所属する東北大学の宗教学研究室の学生・院生を延べにして90人に及ぶアルバイト学生として雇用し、ある程度の専門的知識をもったアルバイターとして資料収集を行った。 秋以降は、カード資料の電算化作業にあたり、墓園における補足調査も行いながら、資料の制度を高める作業を行ってきた。その結果補足確認作業を終え、カードの電算化作業は全て終了した。斯うして得られた墓石建立年順にソートしたファイルが分析の直接材料となり、墓石記載情報の時代的変化の流れに留意した"変化"の把握に努めた。この点を切り口とすることで、仙台市を手がかりとした現代日本人の死生観の変化が跡づけられることとなった。 その成果は、葬送墓制研究会で口頭発表した。
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