研究課題/領域番号 |
21320017
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
B C. Bradley 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (60243078)
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研究分担者 |
谷田 憲俊 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30140437)
得丸 定子 上越教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (00293267)
岩田 文昭 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00263351)
山崎 浩司 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特任講師 (30378773)
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キーワード | 生きがい感 / いのち教育 / SOC / グリーフケア / 瞑想 / ストレス軽減 / コミニュケーションスキル |
研究概要 |
初年度の平成21年度の研究成果を以下に記す。 1.国内外の調査・資料収集は、ベッカーを中心に行った。 2.「生きがい感」を高める教育の評価として、谷田がSOC(生きがい感尺度)を用いて、その変容について有意義な結果を得た。また、得丸が健康度・ストレス度の評価として、瞑想の前後における唾液中のIgA,αアミラーゼ活性の測定を試み他結果、瞑想後には有意に免疫力が上がり、ストレス度軽減の証左を得た。 3.国内ワークショップ「幸せに生きるとは」(2009.7.4,於:上越教育大学)を開催し、研究成果の一部を還元した。また、国際セミナーとして、グリーフケアの国際的権威者であるトーマス・アティッグ氏とエリザベス・デイビス氏を招聘し、東京・京都・山口・上越の各地域で国際セミナーを開催し、悲しみからの立ち直りや、生きがい感について討議を重ねた。 研究グループ各個人別の研究推進について、以下に記す。 ・ベッカーは、海外文献収集、国際セミナーの開催を主導した。さらに、医療関係者のグリーフケアについて研究を進め、その成果として『愛する者の死とどう向き合うか』を出版した。 ・谷田は、医療従事者・一般市民を対象にコミュニケーションスキルを高めるセミナー等を開催し、その前後のSOCの変動を調査した結果、コミュニケーション改善は生きがい感を高めるために有用との成果を得た。 ・得丸は、ストレスを軽減・生きがい感を高める方法として、瞑想の導入し、その生化学的・心理尺度的評価を行った。有用な結果を得、次年度、学校教育への導入を試みる計画を立てた。 ・岩田は生きがい感教育の教材に資するため、宮沢賢治の作品の思想背景の研究を行った。 ・山崎は、いのち教育の教材としてのマンガの評価を課題とし、谷川彰英著『手塚治虫からのメッセージ:「いのち」と「こころ」の教科書』を用い検討した。実証的評価研究の蓄積の必要性が確認された。
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