研究課題
本年度は2月20日と21日の2日間に渡って国際シンポジウムRausch und Asthetik im deutschsprachigen Raum um 1900「ドイツ語圏世紀転換期における陶酔と美」を開催した。この催しは、本プロジェクトに関わる8名全員(鍛治、ゴチェフスキ、シュトゥンプ、高橋、竹峰、田中、長木、森田)が講演ないしは司会・コメンテーターをつとめ、さらにフンボルト大学からヘルマン・ダヌーザ教授(音楽史)、ボーツェン自由大学からイェルク・グライター教授(建築デザイン)、慶應義塾大学からヨーゼフ・フユルンケース教授(文学・思想)、京都大学から岡田暁夫准教授(音楽学)を招待して行われた。フリードリヒ・ニーチェの思想と芸術観を参照しつつ、19世紀末から第1次大戦期にかけての思想(主にニーチェ、ベンヤミンら)、文学(主にトラークル)、演劇(主にラインハルト)、音楽(主にR.シュトラウス、シェーンベルク)、造形芸術(主にアドルフ・ロース)などの領域において、「陶酔」という観点をもとに論じた場合に、どのような表現上の技法が開発されたかという問いを巡って、9つの講演と活発な討論がなされた。このシンポジウムの意義は、この時代の様々な分野における芸術的革新を支えた技法と技巧が、技術的なものと対照的な「陶酔」という視点からみることによって、従来と異なる角度からより鮮明にまた相互関連的に把握できたことである。海外からの参加者からも斬新な切り口について高い評価を受けた。なお、すべてドイツ語によってなされたが、聴衆は両日ともに学内外から十分に集まり、特に院生を初めとする若い研究者に対しては、日本において英語以外の外国語による高度の学問的シンポジウムが可能であることを示しえた点も大きな成果であった。本科研プロジェクトとシンポジウムの内容については、ホームページ(URL:http://gamp.c.u-tokyo.ac.jp/~rausch/)で公開している。
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すべて 雑誌論文 (23件) 学会発表 (16件)
『高校生のための東大授業ライブ』純情編
ページ: 130-145
思想 1032
ページ: 93-112
東京大学総合文化研究科・教養学部「外国語紀要」 14
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レコード芸術 58(1)
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レコード芸術 58(2)
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レコード芸術 58(3)
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レコード芸術 58(4)
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レコード芸術 58(5)
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レコード芸術 58(6)
レコード芸術 58(7)
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レコード芸術 58(8)
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レコード芸術 58(10)
レコード芸術 58(11)
ページ: 83-87
レコード芸術 58(12)
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レコード芸術 58(9)
現代思想 第37巻5号
ページ: 222-234
UP 440
ページ: 38-44
現代思想 第37巻12号
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UP 443
ページ: 36-41
東京大学大学院総合文化研究科「超域文化科学紀要」 14
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Figuren des Transgressiven-das Ende und der Gast,(indicium(Munchen))
ページ: 156-167
日本哲学小史-近代100年の20篇(中央公論新社)
ページ: 178-185