研究課題/領域番号 |
21320084
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
西垣内 泰介 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (40164545)
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研究分担者 |
郡司 隆男 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (10158892)
松田 謙次郎 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (40263636)
松井 理直 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00273714)
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キーワード | 焦点 / スコープ / 意味 / イントネーション / 削除現象 / デジタル分析 / コーパス / 言語変異 |
研究概要 |
本研究は、「焦点」とスコープに関わる言語現象を取り上げ,形式化の整った統語論・意味論・音韻論の方法で理論的に分析するとともに,音声実験や言語コーパス調査などによって理論的考察を実証することを目的とする。 ●西垣内(2010)は日本語で島の制約を破る疑問文をソースとするいくつかの省略現象、特に短い答えについて焦点化とかきまぜとの関連について分析した。 ●西垣内・日高(2010)では「ナオヤはマリが誰に会ったか知りたがっているの?」のような文の東京方言と佐賀方言の間の解釈の違いについて、両方言のイントネーション特性の違いに基づいて分析した。具体的には焦点素性の解釈とWH要素のスコープの解釈の間に含意関係があるかどうかに基づいて両方言の間の差異を説明しようとした。 ●松井(2011)は統語的焦点素性とイントネーションの関係について、音韻部門における統語情報の解釈メカニズムを明らかにするという観点から研究を行った。東京方言と佐賀方言の対照研究を行った結果、統語部門と音韻部門で直接の関係を持つものは、焦点素性の妥当な解釈をもたらす統語的依存構造と韻律構造という構造間の対応であることが明らかとなった。また先行研究の議論も、生成された韻律構造から導出されるイントネーションパターンによって説明できることを確認した。
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