研究課題/領域番号 |
21320087
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
森山 卓郎 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80182278)
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研究分担者 |
達富 洋二 佛教大学, 教育学部, 准教授 (40367983)
森 篤嗣 国立国語研究所, 助教 (30407209)
OBERMEIER Andrew 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40379061)
井上 えり子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (90314567)
加藤 久雄 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40135827)
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キーワード | 文章 / 国語教育 / 作文 |
研究概要 |
小学生の文章能力を高めるための基礎的研究が本研究の目的である。研究初年度は、資料収集と理論的研究を進め、一定の成果を得ることができた。 1) 小学生の作文をデータベース化する作業を進めた。一つの小学校の各2クラスのすべての児童の掃除についての作文と意見文について、テキストファイル化し、総合的な分析を進めるなど、資料収集を進めた。 2) 資料についての実証的な研究も進めた。その結果、例えば、句読点の間違いは低学年と中学年以降では質的にも量的にも違うこと、句読点の打ち間違いには文法的な認識も関わること、特に、打ちすぎということも問題になり、うつべき箇所については構文論的な観点が必要なことなどが明らかになった。これは現在論文として京都教育大学国文学会誌に投稿中である(「小学生の句読点について」)。 3) 国語教育を言語研究の観点から見直し、基盤的言語力、文脈的言語力、主体関与という観点から整理しつつ具体的に検討を加えた。その内容をまとめ直し、出版した。研究分担者の達富洋二氏との共編著で『国語教育の新常識』(明治図書,一六〇頁)である。この本は出版後二ヶ月で3刷を迎えるなど、研究的にも教育現場にも受け入れられ、一定の成果があった。 4) 文章の元となるのは、構文である。との関わりについても分析を進めた。構文としての意味をいかにとらえるかについての研究成果は、international congress of construction grammar 2010にて研究発表をする予定となっている。日本語教育も関わるが、日本語の文の意味について上海外国語大学での国際学会で基調講演をした。また、関西言語学会でシンポジウムをし、論文を執筆した(「価値と接続」印刷中) 5) 米国および韓国の国語教育を視察し、先生へのインタビューや授業見学もした上で、研究資料を収集した。これは現在分析中である。
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