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2010 年度 実績報告書

ポライトネス理論の応用による医療コミュニケーション適切化のための社会言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21320088
研究機関別府大学

研究代表者

吉岡 泰夫  別府大学, 文学部, 教授 (90200948)

研究分担者 徳田 安春  筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (20505036)
吉山 直樹  西武文理大学, 看護学部, 教授 (30092448)
相澤 正夫  国立国語研究所, 時空間変異研究系, 教授 (80167767)
石崎 雅人  東京大学, 情報学環, 教授 (30303340)
宇佐美 まゆみ  東京外国語大学, 総合国際学研究院, 教授 (90255894)
キーワード言語生活 / 語用論 / 対人コミュニケーション / 医療面接 / 医学教育 / プライマリ・ケア
研究概要

本研究は,ポライトネス理論の応用による医療コミュニケーション適切化の具体策を,社会言語学的調査研究に基づいて検討することを目的とする。
本研究の意義は次の2点である。(1)言語学と医学の連携による学際的な医療コミュニケーション研究を発展させる。(2)公共の福祉に関わる分野の言語問題を問題の現場の科学的調査データに基づいて把握し,専門家と非専門家の間のコミュニケーションに関わる諸問題の軽減策や解決法の検討に役立つ社会言語学を追究することによって,福祉の充実に裨益する学際的研究分野を開拓する。
当該年度は,本研究の研究協力者である内科・外科などの熟達した専門医の診療場面の談話を,患者医師双方の承諾を得てビデオカメラで撮影した。また,患者医師双方へのフォローアップ・インタビューを行って,患者には患者満足度の評価を,医師には自己評価を尋ねた。ビデオ収録した談話を談話分析の方法で分析し,医師が患者に対して使っているポライトネス・ストラテジー(調和のとれた人間関係を築き維持するために行う,相手に配慮した言語行動)を言語研究者および別の医師が評価した。分析結果および評価に基づいて,医療コミュニケーション適切化,特に,患者・家族の不安や心配を軽減し,患者・医療者間の信頼・協力関係を築くのに有効なポライトネス・ストラテジーを明らかにした。
研究成果を,医学や言語関係の学会,医療機関や研究機関での講演で発表し医療者側,患者側それぞれの立場の意見を聞いて,次の段階の研究に役立てた。また,研究論文にまとめて,『社会言語科学』などの学会誌,『看護管理』や『治療』などの雑誌に発表した。研究成果の発表まで協力した医学分野の研究協力者は,早野恵子,矢吹清人,三浦純一,西崎祐史,本村和久,齋藤宣彦の6名の専門医である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (8件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(1)患者さんのための医療ポライトネス・ストラテジー入門2011

    • 著者名/発表者名
      早野恵子・吉岡泰夫
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.93 ページ: 8-9

  • [雑誌論文] 医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(2)患者さんにQOLを使ってもらおう2011

    • 著者名/発表者名
      矢吹清人
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.93 ページ: 176-177

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(6)実践!ポライトネス2010

    • 著者名/発表者名
      斎藤宣彦
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 1582-1583

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(7)COPD診療が楽しくなるポライトネス・ストラテジー2010

    • 著者名/発表者名
      本村和久
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 1750-1751

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(8)破壊的医師「アルファー・ドクター」への処方せん2010

    • 著者名/発表者名
      徳田安春
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 1918-1919

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(10)再論「様」と「さん」-言葉より早く,言葉より遅く-2010

    • 著者名/発表者名
      吉山直樹
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 2262-2263

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(11)「何かあったらナースコールボタンを押して呼んでください」-医療従事者が提供するサービスと患者が感じるホスピタリティの違い-2010

    • 著者名/発表者名
      三浦純一
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 2454-2455

  • [雑誌論文] 医療ポライトネス・ストラテジー(12)医師-患者関係を構築するコミュニケーションにおけるポライトネス理論の役割2010

    • 著者名/発表者名
      石崎雅人
    • 雑誌名

      治療

      巻: Vol.92 ページ: 2630-2631

  • [学会発表] がん医療のコミュニケーション適切化のための医療ポライトネス・ストラテジー2010

    • 著者名/発表者名
      吉岡泰夫・三浦純一・早野恵子・徳田安春・西崎祐史・矢吹清人・石崎雅人・辛昭静
    • 学会等名
      第42回日本医学教育学会
    • 発表場所
      都市センターホテル
    • 年月日
      2010-07-31

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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