研究概要 |
(1)代表者・分担者・連携研究者が全員参加する研究会を頻繁に実施し、各自が研究テーマとして選定した英語構文に関して研究発表を行った。その際、取り上げた構文が既存の記述的な文献においてどのように扱われているのかを検討した。特に,Jespersen, Poutsma, Kruisinga, Curmeをはじめとする伝統文法,Quirk et al.(1985), Biber et al.(1999), Huddleston & Pullum(2002)など,代表的な英文法書の事実観察を,主として「言語記述の妥当性と網羅性」の観点から批判的に検討した。同時に、Jackendoff(2002,2007), Culicover and Jackendoff(2005), Kajita(1997)など最新の理論的研究,Goldbergの構文文法(1995,2006),Hallidayの機能文法(2004)およびコロケーションに関するSinclairらの研究(2004)やHoeyによる研究(2005)を検討した。(コロケーション研究は主として語と語の共起関係を扱うが,その研究を踏まえることは,構文の共起を考える際に重要な役割を果たすことが,旧滝沢科研での研究で判明している。) (2)英語語法文法学会(第17回大会)・シンポジウム「大規模コーパスを英語研究に有効利用するための留意点について」において、代表者の滝沢直宏が「周辺部を記述するための大規模コーパスの利用:その方法と留意点」、また連携研究者の深谷輝彦が「コンコーダンス・ラインが語ること、語らないこと:英語評価表現の場合」というテーマで発表した。なお、このシンポジウムの企画および司会は、分担者の大室剛志が行った。 (3)関連する講演(4回)を一般公開で行った。
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