平成23年度は、研究成果の発表に力点を置いた。(1)まず、代表者の滝沢は、同僚の藤村逸子教授(名古屋大学)と共に、『言語研究の技法-データの収集と分析』の編集を行い、ひつじ書房から出版した(2011年12月)。滝沢と分担者の大名が執筆に加わった。大名のテーマは本科研の「コーパス利用の方法論」研究の一環である。(2)滝沢は、電子情報通信学会の「思考と言語研究会」において、「英語表現・英語構文とコーパス」というテーマで招待講演を行う(2012年2月4日)と共に、その内容を論文集に掲載した。「英語構文」に関する部分が本科研の成果の一部である。(3)滝沢は、熊本学園大学において開催されたシンポジウム「コーパスと英語研究」に参加し、「語法文法研究とコーパス利用の方法論」というテーマで成果発表を行った(2012年2月20日)。本科研の目指す「コーパス利用の方法論」研究の成果発表であった。(4)滝沢は、ハエン大学(スペイン)で開催された国際会議、4th International Conference on Corpus Linguisticsにおいて、"A corpus-driven functional analysis of the SOV construction in present-day English"というテーマで研究発表を行った(2012年3月23日)。構文のもつ機能的側面をコーパスに依拠することで解明しようとする試みである。(5)分担者の大室は、日本英文学会中部支部第63回大会シンポジウム『最先端言語理論による文法におけるインターフェイスの探求』の講師を務め、「意味と統語のインターフェイス」というテーマで発表を行った(2011年10月30日、名古屋大学)。
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