研究課題
まず、大学における日本語教育カリキュラムのあり方について、CEFRなどの日本語能力記述を参照しつつ、大阪大学における日本語教育のスタンダードとして、5つの習得段階での各コンポーネントの教育内容と達成水準の記述を行った。それを参照枠としながら以下の開発・研究を行った。基礎共通教育開発班では、自己表現活動中心の新たな基礎日本語のカリキュラムを作成し、テクスト相互連関性に基づく教材を開発し、本学のすべての基礎日本語クラスで使用を開始した。他に、非漢字系学習者のためのN2までの、学習語彙を限定した新たな漢字教材を開発し、すでに利用している。専門日本語教育開発班では、専門日本語教育の教育内容の体系化と教育方法についての研究を行った。アカデミック・ライティングとアカデミック・オーラル・コミュニケーションでは、研究活動に関わる各種のライティング活動とオーラル・コミュニケーション活動の研究や論文・レポート等のディスコースについての研究に基づいて、各教育の内容の体系化とカリキュラムの作成とリソース開発を行い、教育実践を行った。社会科学系日本語では、社会科学の背景を有する日本語教員が社会科学系の大学院生に共通的に必要な知識とそれに関わる各種の用語や日本語表現を明らかにしつつ、教材を作成した。IT学習支援開発班では、上記2班で開発された教育リソースを学習・教育システムとして効率的かつ効果的に運用するべく、IT支援プラットフォーム“Okini”を開発し、2011年後期より共用を開始した。さらに、PC用としてカタカナ自習用Webアプリケーション、モバイルデバイス用として漢字自習用アプリ「Perfect Master 漢字」を開発し、2012年度より供用を開始した。以上のカリキュラム開発、教材開発、教育システム開発については、論文や口頭発表の形で成果を公表している。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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多文化社会と留学生交流
巻: 第16号 ページ: 63-72
巻: 16 ページ: 73-87
『日本語学習支援の構築-言語教育・コーパス・システム開発-』(仁科喜久子監修)
巻: 1 ページ: 77-90
巻: 16 ページ: 51-62