研究概要 |
1.目的:本研究の目的の第1は,世界各地の継承語に関する文献を母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会の会員である文献調査協力者が収集した文献データを整理・統括し,MHBホームページ上でアクセス可能な「継承語教育データベース」を構築すること,第2は,継承語教育専門家会議と継承語教師養成ワークショップを国内外で開催して互いの連携を深め,継承語研究者および継承語教師の質の向上に寄与することである。 2.進捗状況: (1)データベースの構築-昨年末は1,154点であった文献数は現在2,135点である。データベースそのものの構築も順調に進み,現在ウェブ上のインターフェイスがついた「継承語文献データベース編集管理システム」が稼働し始めたところである。 (2)継承言語能力調査-継承語の言語能力を扱った文献が極めて少ないことに鑑み,今年度は,継承語能力調査協力者を募り,会話力,作文力,読書力,意識調査,実態調査などを幅広く行った。MHB研究会会員約50名がこの取り組みに参画した。 (3)専門家の養成一2010年8月4日に「21世紀の継承語教育一これまでの流れと今後の課題」というテーマのパネルディスカッションおよび5本の研究発表を行った。 (4)継承語教師養成ワークショップ-「週末学校(補習校・継承語学校)で母語・継承語教師にできること」というテーマで教師養成ワークショップを8月5日に開催,さらに言語能力測定ツールに関する「OBC/DRA実践ワークショップ」を8月2-3日,11月20-21日,11月27-28日に行った。各ワークショップ出席者は約45名である。
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