e-learning活用、基礎力活用型中国語教育システム"游"の使用データ(正規授業、実験授業における教育効果、学習履歴、アンケート等)を分析し、学習意欲を向上させる教材、教授法、演習問題、採点とアドバイスの提示法について、現在の問題点、課題を析出し、改善策を検討、一部を実現した。具体的な活動と成果は以下の通りである。 【教育実験】:中国語未修者の学生を対象とする集中実験授業(教授法、システム利用法の違いによる4クラス34名7回、継続者による持続クラス6名15回、初級文法・発音)、既習者を対象とする実験授業(基礎会話5名6回、講読7名6回)を行い、Web利用、学習要素(音声、文法、語彙等)の構成による到達度の相違、視覚情報を活用した音声教育が習得度、習得速度、学習意欲に与える効果を実証した。 【理論研究】:英語教育の先進的成果、ICT活用教育の教育動向、成果を吸収し、新たな方法論を探求した。特に、従来、教員の教育現場における経験知に頼りがちであった教材内容、教材の提示法、教授法について、学習学の成果を取込み、母語活用による教育法を考案する等の進展を得た。 【授業運用】:学習者の個別状況に対応した個人練習(Call)と机間巡視による集合練習を組合せたブレンディッド型授業の有効性、音声教育と語彙力増強、語法・文章学習との連係学習について実験授業の成果を踏まえ進化させた。 【履歴の分析】:履歴情報とアンケート結果を比較し、学習者の主観的認識と客観的認識を対比考察し、弱点とその原因を分析した。特に、特定の項目に対する英語学習の干渉を析出した。 【アンケート調査】:学習対象の興味の所在、有効性、満足度、教師の教育実践による感想、発見課題等を理解する為、システムの使用方法、使用頻度、感想等について、3回アンケート調査を行い、システム利用率と成積の相関関係を析出した。実験授業参加者への詳細な調査項目により多くの情報が得られた。
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