研究概要 |
英語コミュニケーション力を養成するためには,学習の動機づけを高め・持続させることが重要である。これまでのCALLは,大学の設備として設置され,家庭学習でこれを用いることは困難であった。また,映画の特徴である"環境・異文化情報"を理解し学習するためには,個人で映画を占有・制御しながら,自分のペースで学習を進められるシステムが必要である。Web経由で学習することができるWeb-CALLシステムを開発し,moodleのコースとして提供した。 本年度は、(1)授業における授業コンテンツとして運用(21年度) (2)授業課題として提供し自習学習をする(22年度) (3)興味関心に基づく自主的な家庭学習課題として提供し、発話スキルの向上を目的にシャドーイング練習を行う(23年度)という計画の最終ステップを大阪と兵庫の2大学において実施し、比較した。同一ゼミナール内の希望者(5名)、ESSクラブの希望者(7名)で各グループを構成し、全員に同じノートPC・ヘッドセット・無線LANアダプタ(どこでもCALL学習が可能になる)を貸し出して、5週間の実践学習を行った。その結果、 1)自習の場合には、動機付けを持続するための仕組みが必要 2)教師、T.A.、S.A.などの支援者を置くことが重要 3)定期的な励まし(ミィーティングなどの開催) 4)発表会や相互評価など、明示的な成果発表の目標を設定する 5)自習プログラムに入る前に、映画全体を鑑賞する時間を設定する(面白さの経験)ことが重要 などが示唆された。
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