研究課題/領域番号 |
21320117
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
今西 一 小樽商科大学, 商学部, 教授 (20133621)
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研究分担者 |
原 暉之 北海道大学, スラブ研究センター, 名誉教授 (90086231)
白木沢 旭児 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10206287)
金 鎔基 小樽商科大学, 商学部, 教授 (90281873)
麓 慎一 新潟大学, 人文社会教育科学系, 准教授 (30261259)
三木 理史 奈良大学, 文学部, 准教授 (60239209)
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キーワード | サハリン / 樺太 / 日露戦争 / 朝鮮 / 引揚 |
研究概要 |
1.資料調査(ハバロフスク・ウラジオストク) 2011年8月に科研メンバーが両市を訪れ、各文書館の資料調査およびコリアンコミュニティの見学・インタビュー、現地研究者とのシンポジウムを行った。とりわけウラジオストク文書館では、保障占領期北サハリンの行政文書(日本語を含む)が未整理のまま大量に所蔵されていることがわかった。 2.シンポジウム、研究会 (1)国際シンポジウム「海峡をまたぐ歴史:日本とロシアの歴史家の目でみる」稚内北星学園大学、8月27日~8月28日…サハリンから研究者牽招き、日露双方から研究報告を行った。とりわけ海馬島(モネロン島)に関する日露双方の研究報告は、国際シンポジウムの貴重な成果であった。 (2)シンポジウム「帝国日本研究の課題と方法」北海道大学・小樽商科大学サテライト、12月17日~12月18日…道外から小笠原諸島、沖縄、中国を専門とする研究者を招き帝国日本研究の最先端の研究報告を聞くことができた。 (3)サハリン樺太史研究会(5月28日、7月16日、11月5日、3月24日) 科研メンバーのほかサハリン、アメリカ、本州からの報告者も招いて充実した研究報告が行われた。 3.出版 原暉之編著『日露戦争とサハリン島』北海道大学出版会、2011年 今西一編『北東アジアのコリアン・ディアスポラーサハリン・樺太を中心に-』国立大学小樽商科大学出版会、2012年
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
科研メンバーは集団として資料調査を行うほかに、個別にも資料調査に精を出し、資料収集は順調に進んでいる。また、研究会、シンポジウムが定期的・継続的に企画・開催され、これらが研究の推進力となるとともに科研メンバーの意見交換の場としても機能しており、共同研究の実質が作られつつある。
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今後の研究の推進方策 |
帝国日本のなかでの人の移動について、特に朝鮮人、中国人などの動員も含めて明らかにしたいと考えている。特に小笠原や沖縄も含めて、樺太との比較をすすめていきたいと思っている。樺太19世紀以降、どのように先住民族の権利を奪い、日本人や朝鮮人の移民によって植民地社会を形成する過程と、沖縄や小笠原の国内植民地化との比較を検討していきたい。
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