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2011 年度 実績報告書

出雲鰐淵寺の歴史的・総合的研究-日本宗教の歴史的・構造的特質の解明のために-

研究課題

研究課題/領域番号 21320123
研究機関島根大学

研究代表者

井上 寛司  島根大学, 名誉教授 (40027967)

研究分担者 山岸 常人  京都大学, 工学研究科, 准教授 (00142018)
小林 准士  島根大学, 法文学部, 准教授 (80294354)
キーワード中世出雲国 / 出雲大社と鰐淵寺 / 出雲国一宮制 / 神仏隔離 / 神仏習合 / 顕密寺院 / 蔵王信仰
研究概要

年度初めに研究班の合同会議を開催。これまで進めてきた各研究班の研究成果を報告し合うとともに、残された課題とその進め方、及び研究成果の取りまとめ方などについて協議・検討を行った。これを踏まえ、各研究班あるいは各個人のレベルで、それぞれ必要な補足の調査・研究を進め、それらを研究成果報告書として取りまとめた。まず〔文献班〕は、中世鰐淵寺文書の原本校正作業を中心として、鰐淵寺内外の関係文書の収集とデータ整理、及び鰐淵寺の歴史的分析を進めた。〔建築班〕は、現存建造物の図面を完成させるとともに、建造物の歴史的性格や特徴の分析を進めた。〔美術班〕は、彫刻・絵画・工芸品の区分に基づいて目録作成を進め、それらの歴史的性格や特徴について検討を行うとともに、目録に対応する詳細な写真版をCD-ROMに取りまとめた。〔考古班〕は、昨年度に引き続き現地踏査による僧坊跡の確認や中世石塔群を中心とする石造物調査を進めるとともに、出雲市文化財課が実施する発掘調査と合わせ、それらの総括的な考察を進めた。〔自然環境班〕も、昨年度に引き続き植生の歴史的変遷、及び地質学の観点から出雲大社と鰐淵寺を結ぶルートについての調査を進めた。
以上の調査・研究によって得られた成果とその重要性として、とくに次の3点が指摘できよう。(1)出雲市文化財課が行った、昨年度の和多坊跡とは別の場所(等〓院跡南側の平地)の発掘調査によって、和多坊跡の場合と基本的に同じ地層構造が確認され、鰐淵寺の歴史の基本骨格(鰐淵山から鰐淵寺への転換と鰐淵寺境内のその後の大規模な造成や建造物の修造など)がほぼ明確となった。(2)考古班のみならず、他の研究班においても当初目標として掲げた調査・研究の課題を基本的にはほぼ達成し、総合的研究としての実を挙げることができたと評価できる。(3)その研究成果を報告書として取りまとめることで、今後のさらなる調査・研究のための確固たる基盤が構築できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 鰐淵寺の総合調査と発掘調査2011

    • 著者名/発表者名
      野坂俊之・石原聡
    • 雑誌名

      遺跡学研究

      巻: N08 ページ: 212-215

  • [学会発表] 常光寺所蔵(鰐淵寺旧蔵)大般若経について2011

    • 著者名/発表者名
      井上寛司
    • 学会等名
      島根県中世史研究会
    • 発表場所
      島根県民会館
    • 年月日
      2011-12-03

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公開日: 2013-06-26  

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