研究課題
平成21年度に引き続き、活動の中心は史料調査、研究会、データ入力である。おもな史料調査先は、お茶の水図書館成簣堂文庫(千代田区)、五島美術館大東急記念文庫(世田谷区)、東京大学史料編纂所(文京区)、早稲田大学図書館(新宿区)、盛岡市中央公民館(盛岡市)、関宿城博物館(野田市)、行田市郷土博物館(行田市)、名古屋市秀吉清正記念館(名古屋市)、亀山城歴史博物館(亀山市)、長浜城歴史博物館(長浜市)、滋賀県立図書館(大津市)、京都府立図書館(京都市)、有馬記念館(久留米市)、国立晋州博物館(韓国晋州市)であるそれぞれ豊臣関係の史料を閲覧し、必要に応じて撮影または筆写した。また史料調査と併せて、盛岡城趾、関宿城趾、忍城趾、長久手古戦場、小牧城趾、大野城趾、関ヶ原古戦場、亀山城趾、佐和山城趾、賤ヶ嶽古戦場、阿弥陀ヶ峰、福岡城趾、熊川倭城、西生浦倭城、蔚山倭城、順天倭城などのフィールドワークを行った。研究会は4月・7月・9月・12月・2月に合計5回開催し、宇土細川家文書、秀吉遺言状、伊達政宗と取次、五奉行発給文書、惣無事令について関係史料を検討し、事実関係から豊臣政権の構造ゃ政権構想について議論し、理解を深めた。データ入力作業は、全国の博物館・資料館の図録に掲載されている豊臣関係史料を抽出して入力作業を進めた。今年度はおもに大阪城天守閣・長浜城歴史博物館の図録を対象とした。また、個々の奉行人や五奉行発給文書のデータ入力も継続している。平成22年度の活動によって、史料収集が一層進展するとともに、その解読・解釈およびフィールドワークを通じて、内容理解が深はった。例えば小牧・長久手の戦いに関する通説への疑問が生じ、それを史料解釈・地理など様々な角度から検証することによって、新たな見解を成立させつつある。その成果を平成23年度中には公表する予定である。
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江戸の人と身分6 身分論をひろげる(大橋幸泰・深谷克己編)(吉川弘文館)
ページ: 194-198
國學院大學紀要
巻: 49巻 ページ: 131-159
壬辰倭乱と東アジア世界の変動(景仁文化社・韓国)
ページ: 171-196
藩世界と近世社会(岡山藩研究会編)(岩田書院)
ページ: 81-108
国史学
巻: 200号 ページ: 53-102