研究課題
近世史を中心とした身分的周縁研究として遂行されている地域史研究と、近代史における地域支配構造論を接合して地域社会構造の一貫した把握をめざす本研究においては、前近代から近現代にまたがる研究組織(連携研究者12名を含む)を構成し、その全体を研究代表者鈴木良が統括して、平成21(2009)年度は以下の通り研究を推進した。1、「巨大都市大坂(大阪)、大坂周辺地域」「西日本各地域」「伝統都市京都及び京都周辺地域」「巨大都市江戸(東京)及び江戸周辺地域」の各班(地域)単位の共同研究により、各地域の身分・身分集団と社会構造を分析するという方針のもと、その基礎となる各人の主題研究を推進した。その成果の一部は、連携研究者三枝暁子が(社)部落問題研究所の紀要『部落問題研究』189号に論文として発表するなどしたほか、共同研究会(後掲3)において研究代表者や連携研究者等が研究報告をおこなった。2、研究推進のために研究協力者本井優太郎(大阪大学大学院生)の参加を得て、研究の基礎となる(社)部落問題研究所所蔵の資史料の整理などを進めた。3、全体の共同研究会を2009年7月26日、9月19日、10月24・25日、2010年1月23日の計4回(5日間)開催した。このうち、第47回部落問題研究者全国集会(10月24・25日)は研究成果を研究組織外の研究者等にも公開するものとして開催され、連携研究者の塚田孝、町田哲、藤本清二郎、飯田直樹がそれぞれ報告をおこなった。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件)
年報都市史研究 17
ページ: 2-9
和歌山地域史研究 58
ページ: 27-38
【共著】近世身分社会の比較史(塚田孝編)(大阪市立大学都市文化研究センター)
ページ: 1-17
【共著】山里の社会史(後藤雅知、吉田伸之編)(山川出版社)
ページ: 280-317
歴史科学 197
ページ: 50-55
和歌山大学紀州経済史文化史研究所紀要 30
ページ: 1-30
部落問題研究 189
ページ: 33-48
歴史学研究 859
ページ: 59-68
【共著】近代大阪の地域と社会変動(広川禎秀編)(部落問題研究所)
ページ: 35-43(塚田)83-114(佐賀)209-255(飯田)257-307(西尾)
【共著】創造都市と社会包摂(佐々木雅幸・水内俊雄編)(水曜社)
ページ: 188-210
【共著】上方文化講座菅原伝授手習鑑(大阪市立大学文学研究科上方文化講座企画委員会編)(和泉書院)
ページ: 169-184
【共著】パリと江戸-伝統都市の比較史へ(高澤典恵、アラン・ティエレ、吉田伸之編)(山川出版社)
ページ: 157-171
【共著】文化遺産と都市文化政策(大阪市立大学都市文化研究センター編)(清文堂出版)
ページ: 81-101