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2011 年度 実績報告書

身分・身分的周縁と部落問題に関する地域史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21320129
研究機関社団法人部落問題研究所

研究代表者

鈴木 良  社団法人部落問題研究所, 研究員 (10072703)

研究分担者 竹永 三男  社団法人部落問題研究所, 研究員 (90144683)
松尾 寿  社団法人部落問題研究所, 研究員 (50032610)
キーワード身分 / 身分的周縁 / 部落問題 / 地域史 / 地域支配構造 / 警察行政 / 行き倒れ / 仲間構造
研究概要

近世史を中心とした身分的周縁研究として遂行されている地域史研究と、近代史における地域支配構造論を接合して地域社会構造の一貫した把握をめざす本研究においては、前近代から近現代にまたがる研究組織(連携研究者12名を含む)を構成し、その全体を研究代表者鈴木良が統括して、平成23(2012)年度は以下の通り研究を推進した。
1.「巨大都市大坂(大阪)、大坂周辺地域」「西日本各地域」「伝統都市京都及び京都周辺地域」「巨大都市江戸(東京)及び江戸周辺地域」の4地域を単位とする共同研究によって各地域の身分・身分集団と社会構造を分析するという方針のもと、各人の主題研究を推進した。その成果の一部は、研究代表者鈴木良のほか、連携研究者佐賀朝、塚田孝、藤本清二郎、三枝暁子、吉田伸之、吉田ゆり子らが論文や図書で発表した。
2.研究推進のため研究協力者として前年度に引き続き本井優太郎と、新たに佐々木拓哉(京都府立大学院生)の参加を得て、研究の基礎となる(社)部落問題研究所所蔵の資史料の整理・調査等を進めた。
3.全体の共同研究会を2011年7月23日、9月23日、9月24日、10月22・23日、2012年3月10日、3月11日の計6回(7日間)開催した。このうち、第49回部落問題研究者全国集会歴史II分科会(10月23日)では、研究分担者竹永三男が報告をおこない、研究成果を研究組織内外の研究者等にも公開した。また、3月11日には「大都市における警察行政と地域社会・地域支配」をテーマに公開研究会として開催し、連携研究者の飯田直樹と大日方純夫が報告をおこなった。
4.関係資史料の調査・収集、及び関係図書の整備を進めた。
以上により、次年度(最終年度)にむけて、研究成果をまとめる準備を進めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4地域を単位とする共同研究によって各地域の身分・身分集団と社会構造を分析するという方針のもと、各人の主題研究を順調に進めることが可能となり、それらの成果を現在までの3年間で、16回開催した合同研究会などを通じて共有することができたこと、また、雑誌論文20件、学会発表11件、図書20件といった形で発表することができたことによる。

今後の研究の推進方策

これまで(第3年度まで)の研究の成果をふまえて研究を推進し、最終年度である平成24年度は研究成果のまとめをおこなう。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 近代大阪における都市下層社会の展開と変容2012

    • 著者名/発表者名
      佐賀朝
    • 雑誌名

      桃山学院大学経済経営論集

      巻: 53-3 ページ: 159-192

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 都市大坂における非人と町方:再考2011

    • 著者名/発表者名
      塚田孝
    • 雑誌名

      部落問題研究

      巻: 197輯 ページ: 67-84

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 近世身分社会の再把握-19世紀・都市大坂における非人と町方2011

    • 著者名/発表者名
      塚田孝
    • 雑誌名

      市大日本史

      巻: 14 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 天保期における城下町「溜」の性格と機能和歌山の場合2011

    • 著者名/発表者名
      藤本清二郎
    • 雑誌名

      紀州経済史文化史研究所紀要

      巻: 32 ページ: 1-29

    • 査読あり
  • [学会発表] 近世大坂の垣外仲間と四天王寺2011

    • 著者名/発表者名
      塚田孝
    • 学会等名
      2011年度史学会大会近世史シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2011-11-06
  • [学会発表] 信州下伊那の寺社と芸能2011

    • 著者名/発表者名
      吉田ゆり子
    • 学会等名
      2011年度史学会大会近世史シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2011-11-06
  • [学会発表] 近現代の「行き倒れ」(行旅病人・行旅死亡人)の実態とその救護・取扱からみた日本社会の特質2011

    • 著者名/発表者名
      竹永三男
    • 学会等名
      第49回部落問題研究者全国集会歴史II分科会
    • 発表場所
      同志社女子大学(京都市上京区)
    • 年月日
      2011-10-23
  • [図書] 【共著】地域史と住民・自治体・大学(地域史惣寄合呼びかけ人編)2012

    • 著者名/発表者名
      鈴木良
    • 総ページ数
      鈴木良:1-21(159)
    • 出版者
      神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター
  • [図書] 【共著】別冊都市史研究伝統都市を比較する(吉田伸之ほか編)2011

    • 著者名/発表者名
      塚田孝、吉田伸之、吉田ゆり子
    • 総ページ数
      吉田伸之:17-24 吉田ゆり子:108-120 塚田孝:136-152(232)
    • 出版者
      山川出版社
  • [図書] 【単著】近世身分社会の仲間構造2011

    • 著者名/発表者名
      藤本清二郎
    • 総ページ数
      402
    • 出版者
      部落問題研究所
  • [図書] 【単著】比叡山と室町幕府寺社と武家の京都支配2011

    • 著者名/発表者名
      三枝暁子
    • 総ページ数
      379
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [図書] 【共著】近世の地域と中間権力(吉田伸之ほか編)2011

    • 著者名/発表者名
      吉田伸之
    • 総ページ数
      吉田伸之:273-307(311)
    • 出版者
      山川出版社

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公開日: 2013-06-26  

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