研究課題/領域番号 |
21320133
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
吉田 光男 放送大学, 副学長 (70166974)
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研究分担者 |
李 成市 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30242374)
秀村 研二 明星大学, 日本文化学部, 教授 (60218724)
須川 英徳 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 教授 (80272798)
六反田 豊 東京大学, 人文社会系・研究科, 准教授 (40220818)
月脚 達彦 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (70272614)
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キーワード | 朝鮮 / 韓国 / 歴史学 / 文献 / 戦前 |
研究概要 |
本研究は、戦前期において、京城帝国大学・朝鮮史編修会・朝鮮総督府に所属して人文社会学分野における朝鮮研究を中心的に推進し、研究の基礎を構築した日本人研究者による研究成果の特色をに再照明を与え、戦後の学界におよぶ研究的影響を測定しようとした。最終的には、人文社会学分野において構築された朝鮮知の性格およびその到達水準に再照明を与えようとするものである。 1.前年度までの事業を継承して、東京大学・国立国会図書館・財団法人東洋文庫・大阪府立中之島図書館・大阪市立中央図書館・名古屋市立鶴舞中央図書館・ソウル大学附属図書館・奎章閣・韓国国立中央図書館・韓国国家記録院において資料調査を行った。日本人朝鮮学研究者に関する、研究文献および関係資料を収集し、研究基盤を構築した。 2.朝鮮の考古学・古代史・中世史・近世史・近代史・経済学・政治学・人類学の各分野における中心的研究者の研究成果の分析を進めるとともに、関連する朝鮮人研究者の研究成果をあわせて分析し、研究基盤の幅広い把握を行って、戦後期の研究の方向性について朝鮮人側に視点をおいた考察を行った。 3.東京で研究会を開催し、討論を通じて朝鮮知のあり方に関する知見を広めるとともに、研究分担者の専門分野をより深く理解するための参照軸を得た。 4.個別研究者に関する文献史料目録の作成を継続し、本年度は四方博・河合弘民・小田省吾の著作リストの草案を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.若干の順序入れ替えはあったが、第3年度までで、全体として当初の予定に従い、(1)学界状況の俯瞰、(2)京城大学・朝鮮史編修会を中心とした、日本人の人文社会学分野における朝鮮学研究者の個別研究を推進し、毎年の研究会で担当者が研究成果の中間報告をして、討論を行い、当該研究者の研究成果の評価を知的背景と同時代的状況の中で再検討し、戦後の研究との連続碩側面を剔抉した。 2.東京大学、国立国会図書館、大阪府立中之島図書館、東洋文庫、ソウル大学、奎章閣、韓国国史編纂委員会、韓国国立中央図書館など、日韓の主要所蔵機関において、関係文献史料の基礎的調査を行い、目録(稿)を作成し、紙媒体・電子媒体によって公開する準備を進めた。 3.関係する朝鮮人研究者の一部に関する基礎分析も進め、戦前期における朝鮮学研究学界の幅広い把握を行った。
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今後の研究の推進方策 |
1.個別研究者に関する総括を行うため、研究会を開催する。 2.研究成果の総合化を行うために、分担研究者による個別研究の相互批判を行う。 3.文献史料のリストを作成し、紙媒体・電子媒体で公開する準備を行う。 4.年度後半には最終報告書の執筆に入る。
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