研究課題/領域番号 |
21320141
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 節夫 青山学院大学, 文学部, 教授 (70036060)
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研究分担者 |
北野 かほる 駒澤大学, 法学部, 教授 (90153105)
河原 温 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (70186120)
甚野 尚志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)
土浪 博 関東学院大学, 法学部, 准教授 (20277924)
堀越 宏一 東洋大学, 文学部, 教授 (20255194)
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キーワード | 西洋史 / ヨーロッパ中世 / 貴族制 / 権力構造 |
研究概要 |
本プロジェクトの目的は「貴族諸階層の支配権(支配圏)の形成・発展・衰退の過程を彼らの公的秩序の維持機能に着目して解明すること」にあり、ヨーロッパ各地域の特質を踏まえて、貴族諸階層の「統合と調整」機能をより具体的に解明することが課題となる。 (I)最終年度の共同研究の調整のための会合を、企画し、全体の視角と各自の研究との関係をより明確なものとする。(II)2011年度も「ヨーロッパ中世史研究会」の例会を場として隔月の割合で研究集会を開催し、分担者と外部の研究者とで交互に(1)貴族と宮廷の関係、(2)諸侯層と王権の関係、(3)貴族のフェーデ(私戦権)の実態、(4)歴史記述における王権・貴族などについて報告・討論を行い、貴族研究の現時点での学界としての到達点と今後の課題を明らかにする。(III)本年度も各分担者において、自己の分野における貴族制に関する研究史、研究動向を踏まえ、具体的なテーマの推進を目指す。前年度に引き続き、各分担者とも購入した欧米の研究書、収集した歴史史料を用いて実証研究を精力的に推進する。(IV)本年度も前年度同様、全国学会の大会でのシンポジウム(2012年度実施、日本西洋史学会)を企画する。 以上4点が2011年度の具体的な目標であった。年度当初に貴族制研究に関する全体の視角と各分担者の研究の関係を確認した上で各自、入手した資料・史料を有効に活用して精力的に研究を進め後掲のように一定の成果を得ることができた。また、研究会は分担者以外の研究者も含め今年度は4回開催し、質疑・応答を通して課題を一層明確にすることができた。全国規模のシンポジウムを企画することはできなかったが、各自の研究の中間総括的な内容で独自に『研究成果報告書』(2012年3月)を刊行した。
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