研究課題/領域番号 |
21320157
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
藤井 正 鳥取大学, 地域学部, 教授 (20165335)
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研究分担者 |
富田 和昭 大阪商業大学, 経済学部, 教授 (90116228)
谷 謙二 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (40323381)
谷口 守 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00212043)
高木 恒一 立教大学, 社会学部, 教授 (90295931)
山下 宗利 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (40202379)
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キーワード | 都市圏 / 都市構造 / 多核化 / コンパクトシティ / 社会構造 / 郊外 |
研究概要 |
研究代表者の藤井は、近年の都市地理学研究の動向、多様化するアプローチを整理し、都市圏研究の課題確認を行い『経済地理学の成果と課題VII』に発表した。そこでは都市地理学の多様な視点を収斂し都市圏研究を進める重要性と方向性が明らかとなった。谷は、近代の都市圏形成の分析方法の探求と並行して動向を把握しメカニズムの考察を行い、人文地理学会大会での特別研究発表とし、方法論に関しても論文をまとめた。さらにその後の三大都市圏の通勤流動などの長期動向と最近の都市圏の縮小問題についても、基本的な空間的動向の分析を行った。また首都圏の社会構造と住宅整備の動向を従来の社会学的視点の整理も含め、高木と浅川が明らかにしている。居住地選好の新たな動向に関しても、考察を富田が行っている。本科研では、これらの生活行動と社会構造を関連づけた考察を今後展開することとなる。また、都心通勤の減少の要因と都市圏構造との関連性も研究課題として浮上した。 都市整備に関しては、藤井がコンパクトシティをめぐる学会シンポジウムにおいて、多核的都市構造と都市整備の関連を論じた。また、谷口が公共交通との関係で研究を展開し発表し、ベルリン都市圏の中心地計画や住宅地整備の最近の動向についても調査・検討している。その他、海外の都市に関しては、都市圏多核化をふまえた都市政策に関して、山下宗利がトロントの成長管理政策と都市圏構造の関係を整理し、山下博樹は、バンクーバーにおける都市圏整備政策のあらたな転換を調査し学会報告した。ヨーロッパの都市の動向についても、伊藤悟と山下博樹がジュネーブの調査し学会報告を行っている。こうした海外の都市整備政策を、上記のような動向を示しつつある日本の都市圏のメカニズムを解明した上で、どのように位置づけていくかを今後考察していくことが重要となってくる。
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