近世実測図を活用した古地図ＧＩＳ解析法の構築

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 21320158
• 研究機関: 徳島大学
• 研究代表者: 平井 松午 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (20156631)
• 研究分担者: 溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50144100) ; 出田 和久 奈良女子大学, 文学部, 教授 (40128335) ; 南出 眞助 追手門学院大学, 国際学部, 教授 (80111904) ; 小野寺 淳 茨城大学, 教育学部, 教授 (90204263) ; 立岡 裕士 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (40216990) ; 礒永 和貴 東亜大学, 人間科学部, 准教授 (10201922) ; 鳴海 邦匡 甲南大学, 文学部, 准教授 (00420414) ; 田中 耕市 茨城大学, 人文学部, 准教授 (20372716) ; 渡辺 誠 富山市科学博物館, 付属天文台, 主幹学芸員 (30373484)
• 研究期間 (年度): 2009-04-01 – 2013-03-31
• キーワード: 近世実測図 / 測量技術 / 古地図 / ＧＩＳ / 地図情報

研究概要

本研究課題「近世実測図を活用した古地図ＧＩＳ解析法の構築」の研究目的は、１）各地に所蔵される近世後期に作成された実測図（もしくは実測図系絵図）の作成法とその記載内容・精度の比較検討、２）近世実測図のＧＩＳ解析への適否の検討を通じて、３）近世実測図を活用したＧＩＳ解析法の確立と、４）本研究を通じて構築される古地図ＧＩＳメタデータの公開による歴史ＧＩＳ研究の普及・促進にある。
平成24年度には、前年度の平成23年度に本科研の研究成果中間発表会として開催した日本地理学会秋季学術大会シンポジウム「近世期の測量絵図と歴史ＧＩＳ」（2011年9月24日、大分大学）などで発表された研究成果をもとに、2012年5月12・13日開催の歴史地理学会大会（新潟大学）および10月6・7日開催の日本地理学会秋季学術大会（神戸大学）時に、成果報告書作成のための打ち合わせ・編集会議を開催した。研究成果として、研究代表者・分担者・協力者が単独もしくは共同で執筆した15編の論文が寄稿され、近世測量術ならびに測量（実測）絵図に関する新たな知見が得られるとともに、GIS手法を用いた新たな絵図解析法を提示することができた。これらの論文をまとめて平成25年度科学研究費補助金・研究成果公開（学術図書）に『近世測量絵図のGIS分析』（研究代表者：平井松午）として申請し、採択された。
これらの研究成果・関連成果については、人文地理学会（11月17・18日、立命館大学）や日本地理学会春季学術大会（平成25年３月29・30日、立正大学熊谷キャンパス）などでも報告された。また、本科研の分析過程において作成された古地図（歴史）GISメタデータの一部については、鳥取県立博物館等の関係機関にも提供され、地域史研究に活用されている。
なお、本科研については、本年度（平成24年度）が最終年度となっている。

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 古地図GISと地域分析・景観復原－歴史地理学の試み－ (2013)
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 雑誌名: 環境会議 巻: 春 ページ: 137-143
• [雑誌論文] 松江城下町図と城下町の建設 (2013)
  • 著者名/発表者名: 水田義一
  • 雑誌名: 松江城史研究 巻: 2 ページ: 17-24
• [雑誌論文] 正保城絵図の地図的精度に関する予察的検討－小倉城絵図を中心として－ (2013)
  • 著者名/発表者名: 出田和久
  • 雑誌名: 地理学報 巻: 37 ページ: 139-150
• [雑誌論文] 水戸道中の特色 (2013)
  • 著者名/発表者名: 小野寺 淳
  • 雑誌名: 茨城県歴史の道調査事業報告書 巻: 近世編I ページ: 2-10
• [雑誌論文] 棚田の景観を歴史地理的に考える－近世実測図とＧＩＳを活用した文化的景観調査－ (2012)
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 雑誌名: 日本の原風景・棚田（棚田学会誌） 巻: 13 ページ: 47-56
  • 査読あり
• [雑誌論文] 近世村落景観の復原―村絵図と地籍図から景観の変化を考える (2012)
  • 著者名/発表者名: 出田和久
  • 雑誌名: アジア遊学 巻: 153 ページ: 113-125
• [雑誌論文] 近世京都における大火被災域の時空間復原 (2012)
  • 著者名/発表者名: 塚本章宏他
  • 雑誌名: 歴史都市防災論文集 巻: 6 ページ: 17-22
  • 査読あり
• [学会発表] 幕末期箱館周辺における蝦夷地陣屋の景観復原－古地図・ＧＩＳを用いた試み－
  • 著者名/発表者名: 平井松午他
  • 学会等名: 歴史地理学会
  • 発表場所: 新潟大学（新潟県）
• [学会発表] 古地図・城下絵図をデジタル・マップで読む－古地図GISの世界－
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 学会等名: 岐阜県古地図文化研究会
  • 発表場所: 岐阜県図書館（岐阜県）
  • 招待講演
• [学会発表] GISを用いた幕末期における蝦夷地陣屋の3D復原
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 学会等名: 日本地理学会2012年秋季学術大会
  • 発表場所: 神戸大学（兵庫県）
• [学会発表] 安政期の「鳥取城下全図」と「鳥取市街実測地図」にみる侍屋敷地の実像－GIS城下図の比較分析－
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 学会等名: 人文地理学会
  • 発表場所: 立命館大学（京都府）
• [学会発表] 絵図から見た守護町－「板野郡住吉村分間絵図」（写図）および「板野郡勝瑞村分間絵図写」からみた勝瑞－
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 学会等名: 勝瑞検証会議
  • 発表場所: 藍住町公民館（徳島県）
• [学会発表] 吉野川の洪水遺産－舞中島－
  • 著者名/発表者名: 平井松午
  • 学会等名: 徳島地方史研究会
  • 発表場所: 徳島県文化の森21世紀館（徳島県）
• [学会発表] 近世古文書に見る巨大地震と東日本大震災から考える津波対策
  • 著者名/発表者名: 溝口常俊
  • 学会等名: 歴史地理学会
  • 発表場所: 新潟大学（新潟県）
• [学会発表] 歴史地理データベースの構築（1）－考古資料及び条里を中心に－
  • 著者名/発表者名: 出田和久
  • 学会等名: 日本地理学会2012年秋季学術大会HGIS研究集会
  • 発表場所: 神戸大学（兵庫県）
• [学会発表] 近世琉球における測量技術の画期と首里古地図－絵図の首里城正殿と焼物厨子の唐破風－
  • 著者名/発表者名: 安里 進
  • 学会等名: 琉球大学国際沖縄研究所中期計画達成プロジェクト
  • 発表場所: 沖縄県立博物館・美術館（沖縄県）
• [学会発表] 古地図とモバイル端末を用いた地域学習支援アプリケーションの開発－近世後期の鳥取城下町を題材に－
  • 著者名/発表者名: 塚本章宏他
  • 学会等名: 日本地理学会2013年春季学術大会
  • 発表場所: 立正大学熊谷キャンパス（埼玉県）
• [学会発表] シーボルト収集のカラフト図をめぐって
  • 著者名/発表者名: 小野寺 淳
  • 学会等名: 第32回国絵図研究会
  • 発表場所: 長崎歴史文化博物館（長崎県）
• [図書] 『歴史と環境－歴史地理学の可能性を探る』 (2012)
  • 著者名/発表者名: 溝口常俊他
  • 総ページ数: 283
  • 出版者: 花書院
• [図書] 『絵図から読み解く近世大坂三郷周辺地域の環境』 (2012)
  • 著者名/発表者名: 埋立都市大阪研究会編
  • 総ページ数: 78
  • 出版者: 埋立都市大阪研究会
• [図書] 『京都の歴史災害』 (2012)
  • 著者名/発表者名: 吉越昭久他
  • 総ページ数: 322
  • 出版者: 思文閣出版