研究課題/領域番号 |
21320161
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 教授 (30210305)
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研究分担者 |
中谷 友樹 立命館大学, 文学部, 准教授 (20298722)
河角 龍典 立命館大学, 文学部, 准教授 (60388105)
磯田 弦 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (70368009)
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キーワード | GIS / 地誌学 / 歴史GIS / 京町家 / 京都 |
研究概要 |
本研究では、1)歴史都市京都の地理・空間情報の整備と、2)歴史都市京都の「デジタル地誌学」を実施することを目的とした。 1) 歴史都市京都の地理・空間情報の整備 2002~2006年度21世紀COEプログラム「京都アート・エンタテインメント創成研究」とそれに続く2007年度からのグローバルCOEプログラム「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」において、過去から現在にたる膨大なGISデータを蓄積してきた。本研究では、これらの地理・空間情報をGISで即座に使える形式で整備するとともに、それらのメタ・データを作成した。これらはバーチャル京都の新たな展開の基礎となるものである。そして、学内のイントラネット上で地理・空間情報を共有するための仕組みとして、昨年度、ESRI社のGeoportalを導入し、整備しつつある。最終年度は、このGeoportalを改良していき、GISデータそのものを配信できるシステムを構築する計画である。 2) 歴史都市京都の「デジタル地誌学」 本研究では、京都市、立命館、京都市景観まちづくりセンターとで実施した大規模な京町家調査(第III期京町家まちづくり調査)による、約4万8千件の京町家のGISデータ化や、京都府総合資料館で2010年11月に発見された、昭和2年の「京都市明細図」(1200分の1、昭和26年までの書き込み)のGIS化など、京都ならではの歴史的なGISデータを構築してきた。また、整備された地理・空間情報を可視化する一環として、歴史時代の京都全域の三次元モデルを作成した。このために、(a)時代にあった多様な建物モデルを作成する方法、(b)古地図から得られる街区を自動的に敷地に分割するアルゴリズム、(c)作成した三次元モデルをより広く一般に公開するために、Google Earthで表示する方法、について研究を行った。 これらの地理空間情報や可視化技術を高度化しての、新たな知見の構築が期待される。
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