研究概要 |
本年度は、昨年計画していた意識調査を、2010年秋に、名古屋、東京、福島の3つの地域にて、行った。この調査は2004年、2006年に行った調査をベースにして、若干の追加質問を加えた形で行われ、予定通り、無事終了した。その結果、合計で1500通の内、400通を超える回答を得ることができ、約3割の回収率を獲得することができた。この分析の一部については、岡田悦典と藤田政博が、それぞれ、2011年3月にアメリカ合衆国マイアミで行われた、第4回法と心理国際学会にて、Yoshinori Okada & Masahiro Fujita,Lay participation in Japanese criminal court and change of citizen's recognition,Masahiro Fujita & Yoshinori Okada,The effect of Presentation of victim on sentencing:Judgment of potential jurorsという二本のポスター報告を行い、様々な示唆をも得ることができた。また、弁護士インタビューを昨年度と同様に継続的に行い、一部否認をしている事件、共犯の概念(共同正犯と幇助犯)が問題となる事案、カウンセリングの知識、実践を応用した事例という3つの重要な事案についてインタビューをすることができた。 また、これらの研究と並行して、近時に公刊されている研究や学会報告について検討を加え、情報を収集して、今後の研究計画に役立てることをした。
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