研究課題/領域番号 |
21330027
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
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研究分担者 |
平田 武 東北大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90238361)
月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
仙石 学 西南学院大学, 法学部, 教授 (30289508)
村上 勇介 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (70290921)
出岡 直也 慶応義塾大学, 法学部, 教授 (50151486)
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キーワード | 比較政治 / ラテンアメリカ / 中東欧 / 民主主義 / 民主化 / 新自由主義 / 福祉国家 / 政党システム |
研究概要 |
○次の研究会および学会でのパネルを組織した。 1.比較政治学会研究大会(2009年6月27日、京都市)で「ラテンアメリカと中東欧の政党システム比較」というパネルを組織し、出岡直也、平田武が報告者として参加。 1.2009年7月18日に札幌で「福祉国家の再編」に関する研究会を開催し、宇佐見耕一(アジア経済研究所)と仙石学が報告を行った。 2.日本国際政治学会2009年度研究大会(2009年11月6日、神戸市)で「『1989』:旧ソ連・東欧の政治変容」というパネルを組織し、仙石学が報告した。 2.2010年3月28日に京都で「新自由主義」に焦点を当てる研究会を開催し、村上勇介、林忠行、濱口伸明(神戸大学)、安達祐子(上智大学)が報告を行った。 ○主要な研究成果 仙石学が中東欧8か国の福祉枠組みを「包括保障型」「基礎保障型」、「選別型」、その他に分類し、その差を主要政党の福祉での立ち位置と労組の影響力で説明した。また、平田武は東中欧4か国を素材に、政党システム/政党配列の安定化、政党と社会/国家との関係、政権構成をめぐる政党間競争の構造などの視点から膨大な既存の研究を整理しつつ、4か国の具体的な比較を行った。また出岡直也はブラジルとアルゼンチンの政党政治の変容を比較し、その相違を生み出す要因として州レベルの伝統政治の変容と差異と結びつける研究を行った。いずれも複数の事例を扱うレベルの高い比較研究で、研究会と学会での議論を経た後、前二者は仙石・林編(2010)、後者は出岡(2010)で刊行された。今年度は当該両地域それぞれにおける福祉国家や政党システム変容などをキーワードとして比較を行ったが、さらに、年度末には「新自由主義」という切り口からの比較も試みた。次年度も同様の試みを重ねながら、当該両地域をより直接に比較する方法を検討する予定である。
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