研究課題/領域番号 |
21330027
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
林 忠行 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90156448)
|
研究分担者 |
平田 武 東北大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90238361)
月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
仙石 学 西南学院大学, 法学部, 教授 (30289508)
村上 勇介 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (70290921)
出岡 直也 慶応義塾大学, 法学部, 教授 (50151486)
|
キーワード | 比較政治 / ラテンアメリカ / 中東欧 / 民主主義 / 民主化 / 新自由主義 / 福祉国家 / 政党システム |
研究概要 |
○次の研究会を開催した。 1.2010年7月24日に東京において「中東欧およびラテンアメリカにおける新自由主義と市民社会」というタイトルで研究会を開催し、小森宏美(京都大学地域研究統合情報センター准教授)「エストニアの新自由主義を支える『社会正義』理解」、浦部浩之(獨協大学国際教養学部准教授)「チリの『右傾化』とパラグアイの『左傾化』は新自由主義の是非の選択と関係しているのか」という報告が行われ、それめぐって討論が行われた。 2.2010年11月26日に東京において「ロシアとラテンアメリカにおける新自由主義再考」というタイトルで研究会を開催し、上垣彰(西南学院大学経済学部教授)「ロシアとグローバル・リベラリズム再考」、上谷直克(日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員)「新自由主義の政治的功罪と『左傾化』の功罪」という報告行われ、それをめぐる討論が行われた。 3.2011年1月8日に東京で、スラブ研究センターの共同研究プロジェクトとの共催でポスト社会主義国における選挙データの分析を目的とする報告会が行われ、林忠行(北海道大学)と中井遼(早稲田大学・院)が選挙データから見る政党政治の分析報告を行った。 ○研究の内容等 この年度は、ロシアを含む中東欧諸国とラテンアメリカ諸国の「新自由主義」を比較するということに研究の焦点をおいた。この20年ほどの時期を通してみると、両地域においてともに「新自由主義」の台頭という現象が見られ、その内容についても共通する要素は見られる。また、あわせて各国の政策には左右の揺れが観察されるが、その様態はかなり異なる。それは大統領制と議会民主制という制度的な相違が関係していると思われる。また、選挙データ分析では、中東欧諸国の政党政治にも「新自由主義」の表れ方に差がある。これらの異同をもたらす要因を検討することが次の課題といえる。
|