研究課題/領域番号 |
21330030
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研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
大矢 温 札幌大学, 外国語学部, 教授 (20275465)
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研究分担者 |
清水 昭雄 志學館大学, 人間関係学部, 教授 (60248648)
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キーワード | 広域共生 / 19世紀 / ロシア / 政治思想 |
研究概要 |
総勢14名による共同研究という体制によって5年計画で当該テーマの研究を進めている。各メンバーがそれぞれが共通テーマに即した個別の課題を研究し、共同討議を経て共通の認識を固めつつ、研究を深化させている。昨年度に引き続き、資料収集.資料調査を続けるとともに、その成果を内外の学会等で発表している。 平成23年度は、長縄光男(2月6日~3月10日)、加藤史朗(2月6日~3月11日)、坂本博(2月6目~2月21日)の3名が資料調査および研究交流のためにロシアに出張したほか、浜由樹子が資料調査のために札幌に出張した(3月19日~24日)。当初予定していた研究代表者大矢のサラトフ出張は、日程の調整が付かなかったため、中止し、発表原稿(《ОстзеЙский вопрос》в творчестве Ф. И. Тютчева)を先方に送付しての代読発表となった。 7月30日に早稲田大学戸山キャンパスで開催した会議(参加者:大矢、大須賀、清水、加藤、長縄、浜、松原、今仁、坂本、山本)においては、前年度の研究を総挿すると共に、東北大震災に伴って科研費予算の執行が不明確になった事態を受けての今後の研究方針を確認した。会議の後、日本ロシア思想史学会7月例会において山本健三研究協力者が「アナーキーと「黄禍」:バクーニンのマッツィーニ批判における「反政治神学」と「アジア」と題した学会発表を行ったので、全員で傍聴した。 1月28日に早稲田大学戸山キャンパスで開催した会議(参加者、大矢、大須賀、加藤、清水、松原、今仁、坂本、山本)においては、次年度以降の研究方針が確認された。その中で、ゲルツェン生誕200周年に当たる24年度に予定されているゲルツェン関係の記念研究行事について加藤、松原両名から報告があり、それに対応した加藤、長縄、松原のロシア出張が申し合わされた。また、当該研究が終了する25年度には研究成果をまとめた論文集を刊行する方針を確認し、各自それに向かって準備をすることが申し合わされた。打ち合わせの後、大矢(構想「イベントの帝国」中間発表)、坂本(ドイツ語文献におけるチェルヌィシェーフスキイ-1860年代から1894年まで)、清水(K.レオンチェフとV.ソロヴィヨーフ(上)-性愛(エロース)と悪をめぐって-)から研究発表があり、討論に付された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年2回の会議を開催し方針を確認しつつ、各人が研究を深化させている。資料調査・研究交流を目的とした出張も意義が認められる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き各メンバーがそれぞれ共通テーマに即した個別の課題を研究し、それを持ち寄りながら研究を深化するという方針を継続する。ゲルツェン生誕200周年に合わせてゲルツェン関係の研究テーマを持つ加藤、長縄、松原3名については研究交流および研究発表のためにロシアに出張する。これとは別に秋に予定されているサラトフの研究会には用意のできたメンバーか発表のため出張する。
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