研究課題/領域番号 |
21330030
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研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
大矢 温 札幌大学, 外国語学部, 教授 (20275465)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 政治思想 / 広域共生 / 国際研究者交流(ロシア) |
研究概要 |
4月に連携研究者3名がロシアおよびフィンランドに出張した。モスクワ(ソルジェニーツィン名称在外ロシア人協会、ゲルツェン博物館)およびペテルブルク(ペテルブルク大学文学部)に於いて4月6日のゲルツェン生誕200周年を記念した事業に参加し、講演、論文交換など研究交流・情報交換を行った。また、それに付随してヘルシンキ、モスクワ、ペテルブルクで資料調査を行った。 5月に研究代表者が「ロシア思想史研究会」において「書評:『評伝ゲルツェン』」の発表を行った。この発表は『ロシア思想史研究』2012年第3号に発表された。 8月に札幌大学において夏期研究大会を開催した。そこでは事務連絡および研究計画の打ち合わせの他、8本の報告を得た。また、これに付随して道外のメンバーが北大スラブ研究センターで資料収集を行った。 10月に研究代表者が国立サラトフ大学およびチェルヌィシェフスキー博物館共催の研究集会「チェルヌィシェフスキーとその時代」に参加し、発表を行った。この発表は論文集に掲載予定である。 1月に早稲田大学戸山キャンパスにおいて冬期研究大会を開催した。ここでは事務連絡および研究計画の打ち合わせの他、6本の報告を得た。 2-3月に連携研究者1名がモスクワおよびペテルブルクに出張した。モスクワ(モスクワ大学アジアアフリカ学院、在外ロシア人協会)およびペテルブルク(ペテルブルク大学文学部)において講演を行ない研究交流すると共に、それに付随してロシア国立図書館および古文書館に於いて調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゲルツェンの生誕200周年ということもあり、それに重点を置いた研究を予定していたが、当初の予定を十全に達成することができた。モスクワ、ペテルブルクにおける研究交流によって、共同体的社会主義理論の創設者、というよりは亡命者としての彼の生き方から広域共生思想へと繋がるものを得ることができた。また、在外ロシア人協会との交流からは、国境を越えた「ロシア人」というあり方について多くの示唆を与えられた。引き続きサラトフとの研究交流を続けながらも、モスクワ、ペテルブルクとの研究交流を拡大できたことは大きな収穫だった。 研究大会も予定通り年2回開催することができた。各メンバーから発表を受けると共にそれを共通の討議に付し、議論を深めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
連携研究者1名による海外資料調査を予定している他はほぼ資料も出そろい、研究成果を発表する段階になっている。海外発表としては、秋に研究代表者と研究協力者がペンザで、連携研究者がサラトフで発表を予定している。 年度末には報告論集の発行を予定しているので、夏の研究大会はそれに向けたものになる予定である。
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