研究課題/領域番号 |
21330031
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
福元 健太郎 学習院大学, 法学部, 教授 (50272414)
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研究分担者 |
岸本 一男 筑波大学, システム情報工学研究科, 教授 (90136127)
名取 良太 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60330172)
堤 英敬 香川大学, 法学部, 准教授 (20314908)
辻 陽 近畿大学, 法学部, 准教授 (70362564)
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キーワード | 参議院 / 市区町村 / 選挙制度 / 公共政策 / 自民党 / 日本政治 |
研究概要 |
1参院データユニット:資料収集は、1423部(46都道府県*16回*2+沖縄)のうち1110部(78%)まで進めた。データ入力は、幾重ものエラーチェックを行い、1423部中1030部が完了している。収集資料に対する入力は、92.8%である。なお未入力の7.2%のうち半数以上は、市郡別のデータしか掲載されていないなど資料自体の不備に基づくものである。なお研究開始年度からの述べ入力セル数は350万セルを超えるものとなっている。第12回~第16回選挙については、地方区・全国区・比例区すべてについてデータセット構築が完了した。データ自体の未掲載、修正(推定)不可能な資料ミスといった問題は残ったままであるが、有権者数・投票者数・有効投票数・候補者別得票数について市区町村別データが整えられている。また収集した1110部すべてがPDF化され、経年劣化を未然に防止する措置がとられている。また候補者情報の整備も進め、第10回~第16回の地方区候補者、第5回~第12回の全国区候補者について、氏名、性別、生年月日、所属政党、新旧別、職業等の入力を行った。第6回から第16回までの選挙データを中心に収集・入力した。 2既存データユニット:国勢調査データおよび地方財政データを収集・整備した。国勢調査関係では1970年以降、地方財政関係では1975年以降の市区町村別データを収集し、JISコードをキーとして選挙データと接合可能なテーブルを構築した。 3分析ユニット:普段から電子メールで議論を行った。2012年1月6,7日に全ての研究代表者・研究分担者・研究協力者が参加して学習院大学で研究集会及び打合せを行った。これらでは、データ収集・入力状況の確認、今後の作業方針、分析項目の見直し、分析手法に関する意見交換、必要なデータの特定化、今後の分析方法・発表方法などについて話し合った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集および入力作業については、資料が散在していることから、当初計画のように選挙回ごとに整備することが困難であるものの、第6回以降の選挙については90%近く完了させている。また、PDF化作業は、収集資料については当初計画通り完了させている。社会経済データや衆院選データなどとの接合作業およびデータベース構築作業も一定の成果を挙げており、24年1月のカンファレンスにおいてデモンストレーションを紹介する所まで進展している。ただし、資料不備が多いためエラーチェックに当初予定よりも時間を要しているため、計画以上の進展とはなっていない。なお、分析については、完全なデータセットを使用して分析を進めるという方向性を定めたため、当初計画ほどの進展はみせていないが、参議院をはじめとする各種選挙を対象にした学会報告・論文発表は各研究者が活発に行っており、最終的な成果報告に向けた土台作りが着実に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
現時点で第12回~第16回、夏には第9回~22回のデータセットが完成するため、本年度は集中的に分析作業を進められる。ただし第8回以前の選挙資料では、とくに全国区選挙について市郡別データしか掲載されていないケースが多く、申請書に記したとおり、市郡別データを用いた分析を進めていくことになる。 また第1~3回の全国区選挙については、判読困難な文字、資料のミスが多く見られ、エラーチェックにも相当の時間を要すると考えられる。このため、一方ではデータ整備を進めつつも、比較的安定したデータを得ることが出来る第7回以降の参院選を対象として研究すすめていく、という対応策を検討している。
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