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本研究は、市民の政治・行政への「信頼」という概念を、「信頼される側」(政治)と「信頼する側」(市民)が互いをどのように認識しているか、また、「される側」と「する側」の相互関係や結びつきはどのように説明されるか、さらに政治・行政における信頼の構造を実証的に明らかにしようとするものである。
平成21年度は翌年度実施のサーベイ調査の準備作業として、(1)政府や行政など制度に対する信頼概念に関する理論的研究、(2)中央官庁や裁判所に対するヒアリングによるケース分析、(3)諸外国の実態調査を実施した。(1)と(3)については定期的に研究会を開催しつつ、ベルギー・ルーベンカトリック大学行政管理研究所へのヒアリングやイギリス・バーミンガム大学地方政府研究所(INLOGOV)でのワークショップなどを実施し、これまでの研究成果や翌年度以降実施予定のサーベイに関する意見交換などを実施した。(2)についても定期研究会に現役官僚等を招き、信頼される側が考える信頼向上方策などについてヒアリングを実施した。なお、研究協力者との研究成果は研究成果の一部は先行して2010年6月頃に『日本政治学会年報政治学2010-I』掲載される予定であり、また2010年秋頃には国際研究ワークショップを開催予定である。
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